西わらび入り蕎麦

【販売者】 株式会社西和賀産業公社(岩手県和賀郡)
【製造者】 株式会社小山製麺(岩手県奥州市)
【特徴】 西和賀特産の粘りが強い西わらび使用。そばも小麦粉も岩手産。
【購入価格(税別)】 530円(180g入、つゆ付き)
【原材料】 小麦粉(岩手県産)、そば粉(岩手県産)、わらび、食塩、環状オリゴ糖
【茹で時間】7分
【管理人のコメント】 岩手県中西部に位置する西和賀町は、昼夜の寒暖の差が大きく風味豊かなそばが採れる。ちょうど今(3月)は「寒ざらしそば」が美味しくいただける時期だ。この地域の寒ざらしそばは、秋に収穫した玄そば(殻付きのそばの実)を、冬の厳寒期(1月初旬の大寒の頃)流水に10日間ほど漬けておき、これを引き上げ山からの寒風に20日ほど晒した後、乾燥するという手間のかかったそば。そばは冷水に漬けて寒風に晒すと余分ばアクや渋みが抜け、甘みと風味が増し舌触りが良くなる。この「寒ざらし」の製法は、江戸時代、徳川家にそばを献上するために考えられた手法と言われている。
奥羽山脈の麓に位置する西和賀町。冬は2メートルを超すほどの雪が積もる町。春になると、雪がとけミネラルを豊富に含んだ雪解け水となり里山をうるおし、あたたかい日差しで、蒸し風呂状態になった野山で育つわらびはアクが少なく、やわらかくて粘りのあるおいしい「西わらび」になるという。
茹で汁にわらびの成分が溶け出してとろっとしてくる。水洗いの段階で手触りから食感が想像できる。わらび効果でツルツル、モチモチだ。わらび自体の香りはあまり感じられなかった。鶏南部かしわからダシをとったという特製つゆは油分を含み、コクと甘みが強い。冷たくしていただいたが、あとで温かくしたほうが合うと思った。

<余談ですが>
 父が元気だったころ、よく山菜採りにつきあわされた。ゼンマイやフキ、そしてワラビもよく採れたものだ。採ってきたわらびは、その日のうちに藁灰(わらばい)をまぶして茹でたあと、半日くらい水にさらして「あく抜き」をする。藁灰が無い場合は重曹でもいいらしい。食べ方はお浸しか天ぷらだった。自然の恵みはとてもありがたく、とても美味しい。