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  • 幻の山形天保そば

    【販売元】 幻の山形天保そば保存会(山形県山形市)
    【製造元】 合資会社酒井製麺所(山形県山形市)
    【購入価格(税込)】 464円(200g)
    【由来】 天保大飢饉の時、子孫のためにと「そばの実」がつめられた俵が、1998年に福島県大熊町の旧家から出てきた。保存会に託されたひとにぎりのそばの実を「天保そば」として160年の眠りから蘇らせた。以来、飛島で原種保存し、食用は山形県内で生産している。
    【原材料】 そば粉、小麦粉、、食塩
    【茹で時間】7~8分
    【管理人のコメント】 160年前の種が発芽して、それが乾麺となって全国の人が味わえる。あらためて乾麺って素晴らしい!!
    乾麺の状態で薄っすら緑がかったいい色をしている。ピンと貼りがある茹で上がり、滑らかな舌触りとサクサクした食感。香りもいい。良質な干しそばにある共通の特徴だ。
    幻の山形天保そば保存会・石沢俊幸会長がおっしゃる「現代のそばと違う古の味わい」は、私の舌では正直言ってわからなかったが、原種を後世まで保存していただき、干しそばの販売も続けていただくことを切望する。次回は是非出来立てを味わってみたい。

    ■天保そば保存会オフィシャルサイトこちら
    天保そばに関する詳しい情報や、毎年限定販売となる乾麺の発売を告知している。

    ■余談ですが
    2012年にロシアの研究チームが約3万2000年前のナデシコの種子から花を咲かせることに成功したという例もあり、種を保存する植物のメカニズムって凄い!
    Nikkei National Geographic web site


  • 播磨之國 夢そば

    【販売元】 有限会社夢前夢工房(兵庫県姫路市)
    【製造元】 ⽥靡(たなびき)製麺株式会社(兵庫県姫路市)
    【購入価格(税込)】 フリマで購入したので不明(200g+めんつゆ3人前)
    【特徴】 石臼で挽いた風味ある粗挽きのそば粉を使用しています。
    【原材料】 そば(兵庫県産)、小麦粉、小麦グルテン、食塩
    【茹で時間】 再沸騰後3分半
    【管理人のコメント】 有限会社夢前夢工房は農業を基幹事業としながら、様々な加工食品の開発や飲食店の運営を行って食物の地産地消を推進しており、この干しそばも地元の原料を使用して地元の工場で加工したもの。調べた限りネットでの流通は確認できず、このようなレアものに出会えたことに感謝したい。
    製造元の⽥靡製麺さんは、全国規模の大手スーパーで定番販売されている「出石そば」で有名。出石そばは太目の田舎そばだが、この干しそばは細造り。
    伸縮性に富んだ茹で上がりで舌触りが非常に滑らか。そば離れしている感があるが、かえってこの方を好む人も多いだろう。

    余談ですが
    付属のめんつゆは、日本天丸醤油株式会社(兵庫県たつの市)で製造されたもの。ちょっと甘めで麺とともに地域の味の特徴を伝えてくれる。
    関西の食文化について語るとき、昆布だしとともに外せないのが、淡口(うすくち)醤油だ。だしの風味や食材の持ち味を生かすために、色も香りも淡く仕上げられた淡口醤油は、関西料理にはなくてはならない存在である。淡口醤油は江戸時代中期(17世紀半ば)に龍野(現在の兵庫県たつの市)で誕生したと言われている。


  • 満さくそば

    【製造元】 玉川食品株式会社(東京都北区豊島)
    【購入価格(税込)】 324円(210g)
    【特徴】 石臼で挽いた風味ある粗挽きのそば粉を使用しています。
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 玉川食品株式会社は昭和10年の創業以来、うどん、そば、冷麦、パスタなど様々な麺を作り続け、今や東京23区内で最後に残った乾麺製造メーカーだ。
    稲などの作物が豊かに実り、収穫が多いことを意味する「豊年満作」から取った商品名は、原材料を提供してくれる農家とともに繁盛することを願ってのことだろう。
    モチモチと弾力に富み、ツルツルと滑らかな食感で、誰にでも好まれそうな美味しい麺だった。


  • つるっとごまそば 乱切り仕立て

    【製造元】 株式会社フタバ製麺(北海道留萌市)
    【購入価格(税込)】 248円(180g)
    【特徴】 石臼引きしたそば粉と胡麻を使用し、麺の太さを3種類の乱切り仕立てで風味豊かな香り、なめらかな口あたりに仕上げました。
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉(そば北海道産)、小麦たんぱく、ごま、食塩
    【茹で時間】 9分
    【管理人のコメント】 パッケージに「調理方法は枠外に記載」とあるがどこにも書いてない。フタバ製麺のホームページにも書いてない。パッケージの裏面をよく見るとシールになっているので、剥がしてみたら「おいしいお召し上がり方」の表記が現れた。何か茹で時間を隠す理由があるのだろうか。
    茹で時間9分はかなり長い。疑いながらその通り茹でてみると麺がかなり太ったが、コシはしっかりしていて喉越しもいい。ほんのりと胡麻のかおりがして、なかなか美味しい麺だった。


  • 植物の力 よもぎそば

    【販売元】 有限会社双葉マルヤス製麺所 (福井県福井市)
    【製造元】 友吉製粉製麺(福井県坂井市)
    【購入価格(税込)】 800円(160g)
    【特徴】 国産よもぎ・福井県産玄そば使用。厳選された素材から生まれる自然本来の味。
    【原材料】 そば(福井県産)、小麦(国内産)、よもぎ粉末(国内産)、食塩
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 福井県勝山市の道の駅に「細・淡・美 さらりそば」と並んで販売されていた。まるで姉妹品のようなパッケージデザインだが、中身はまったく異なるタイプ。裏書を読むと、なるほど製造元が違っていた。
    よもぎそばと言えば神奈川県の「季穂 よもぎそば」を思い出す。「よもぎの粒がたくましく麺に突き刺さっている!という感じだ。」とは我ながら言い得て妙だった。このそばはそれを超えるほどたくましい麺だ。さらに麺の太さをわざと不均等に製麺することで、野趣に富んだ田舎蕎麦に仕上がっている。噛むと草の香りがはじけ飛んで癒される。
    よもぎを練り込んだ餅であんこを包み、軽く焼き目をつけた故郷の銘菓「おやき」を思い出した。


  • 細・淡・美 さらりそば

    【製造者】 有限会社双葉マルヤス製麺所 (福井県福井市)
    【特徴】 早ゆで90秒・福井県産玄そば使用。のどごしさらり、素材引き立つ極細そば。
    【購入価格(税込)】 800円(160g)
    【原材料】 小麦粉(国内産)、そば粉(福井県産)、食塩
    【茹で時間】1分30秒~2分
    【管理人のコメント】 福井県勝山市の道の駅で購入。おしゃれな箱に入っており、ご自宅用というよりはお土産用だろう。開封してみると、その極細麺にピンときた。これは2021年4月に投稿した「匠 超細サラそば」とほぼ同一商品ではないか。その細さは素麺またはそれ以下かもしれない。
    素麺は麺の太さに規定がある。麺の太さは食感を支配するので、それだけに重要なのだ。素麺もそばも素材の味は淡白で、同じようなつゆで食す。だからこの商品は、そばを食べているのか、素麺を食べているのか、わからなくなる。
    個人的には、そば処福井の土産として進呈するなら、稀有なものではなく、そばらしいものを選ぶだろう。

    パスタと同じ丸い断面。
    ダイスで絞り出す製法だろうか。


  • イトメンの二八そば

    【製造者】 イトメン株式会社(兵庫県たつの市)
    【特徴】 江戸時代の庶民の食べ物として親しまれた「二八そば」をイメージして作られています。老若男女問わずおいしくて食べやすいそばに仕上げています。
    【購入価格(税込)】 454円(麺525g、つゆ付き)
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩、山芋粉
    【茹で時間】4分
    【管理人のコメント】 現代で「二八そば」と言えば、そば粉8割、小麦粉2割を指すのが常識だが、江戸時代はそうでなかったという話。何しろ江戸時代の後期、物価統制でうどん・そばが16文と決められていた時代が100年以上も続いていたというから驚きだ。この期間、しゃれ好きの江戸庶民が16文のそばを「にはち十六」に掛けて「二八そば」と呼んでいた。その当時の二八そばをイメージして1976年に生まれたのが、この商品というわけだ。
    味わうと江戸時代の庶民の味が蘇ったかのような感覚になる。磨き抜いたつゆが付き、保存に便利なチャック付き袋も庶民(消費者)にとって嬉しいポイントだ。


  • 野州そば

    【製造者】 株式会社安田製麺所(栃木県小山市)
    【購入価格(税込)】 不明(200g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、食塩
    【茹で時間】3~4分
    【管理人のコメント】  江戸時代、栃木県は「下野(しもつけ)の国」と呼ばれ、地元では「野州(やしゅう)の地」とも呼んでいたので、下野の国のそばを「野州そば」と呼ぶようになったと言われる。
    その地で約100年前に創業した安田製麺所は、うどんなどの製造販売と、直営の飲食店を営んでいる。飲食店の屋号も「安田製麺所」のまんまで、麺だけでなく様々な定食も味わえて、古くから地元に愛されているようだ。
    この干しそばはフリマサイトで購入したのだが、ネットで関連情報を探しても、情報はおろか画像ひとつ見つからない。それだけレアな干しそばだと思えば、偶然出会えたことが嬉しいし、今後もフリマサイトは要チェックだ。
    原材料表記はそば粉が筆頭なので5割以上だろうか。見るからに野趣に富んだ田舎そばだが、その黒さは極めて濃い。麺に張りがあるが弾力は少なく、しっかりした噛み応え。風味は大変香ばしく、田舎そば派にはもってこいの商品だろう。
    (余談ですが)茹で時間の表記が3~4分となっているが、3分ではバリカタ。4~5分は茹でた方がよいと思う。


  • 上野藪そば監修 藪そば

    【製造者】 株式会社ニップン(東京都千代田区)
    【特徴】甘皮を挽きこんだ香り高い石臼挽きそば粉使用。上品な色と香りの藪そばです。また乱切り刃で仕上げ、めんの太さがふぞろいになることで、食感と香りをひき立てました。※石臼挽そば粉86%使用(そば粉に占める割合)
    【購入価格(税込)】 390円(200g)
    【原材料】 そば粉(国内製造)、小麦粉、食塩
    【茹で時間】4分
    【管理人のコメント】 上野藪そばは1892年(明治25年)初代の鵜飼安吉が現在の本店の場所に「藪安」の屋号でそば屋を創業。現在の4代目まで伝統の味を継承している。一方製造元のニップンは1873年(明治6年)に北海道で製粉業を始め、1879年(明治12年)から東京で製粉事業を開始した。東京で同じ時代からそばに携わってきた両者がコラボしたのは必然かもしれない。
    濃い茹で汁から推測すると、そば粉の割合は8割以上。茹で上がりは張りと艶があり、白く美しい。最初はいつも通り何もつけずに食べてみる。絶妙の食感と味わいを確かめるように100g近く何もつけずに食べてしまった。
    2人前(200g)をペロリといただき、濃厚なそば湯もたっぷりいただいた。さすが業界トップの両者が完成させた商品!という感じだ。


  • 八尾(やつお)のそば

    【販売者】 北山製麺(富山県富山市)
    【購入価格(税込)】 486円(220g)
    【特徴】
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩
    【茹で時間】 7~8分
    【管理人のコメント】 富山と言ってすぐに思いつく麺類は「氷見うどん」と「富山ブラック(ラーメン)」だろう。そばのイメージは薄いが、調べてみると八尾山間部では江戸時代からそばが盛んに作られていたという。さらに現代では「おいしいそば産地大賞2022」で八尾産在来種のそばが第2位を受賞している。(ちなみに1位は福井在来、3位は茨城の常陸秋そば)北山製麺はその伝統の味を乾麺で引きついでいるのだ。
    かなり太目なので茹で時間が7~8分と長い。小麦が主成分なので滑らかな舌触りでコシがあり、うどんのような食べ応えがある。それでいて野趣に富んだ田舎そばの雰囲気もあり、幅広い麺食いに好まれるだろう。


  • 小木曽の干しそば

    【販売者】 株式会社王滝(長野県松本市)
    【製造者】 戸隠松本製麺株式会社(長野県長野市)
    【購入価格(税込)】 2,700円(干しそば(180g)×3束、つゆ付きのギフトセット)
    【特徴】 「小木曽の干しそば」は信州木曽の玄そばを使用。信州の山里をおもわせる田舎そばに仕上がっています。
    【原材料】 そば粉(そば長野県産)、小麦粉、小麦たんぱく、食塩
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 販売元である株式会社王滝は、長野県を中心におそばレストラン「小木曽製粉所」約30店舗を経営されている。ファミリーレストランような店舗だが、さすがにそば処の長野だけあって、長野産玄そばを自社製粉して二八で提供する。そのこだわりのそば粉で作ったのが「小木曽の干しそば」なのだ。
    透明感のある薄茶色の中に多くのホシ(殻の粒々)が入った田舎風。見た目も風味もまるで手打ちそばのようだ。


  • 佐渡の朱鷺(とき)そば

    【製造者】 入澤製麺株式会社(新潟県南区)
    【購入価格(税込)】 260円(180g)
    【特徴】 「朱鷺と人が安心して暮らせる郷づくり」を進める新潟県佐渡。「佐渡の朱鷺そば」は、佐渡にて栽培されたそばの実を使用しております。
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、海藻、食塩
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 「ときそば」と聞くと落語の「時そば」を連想するが、こちらのトキは鳥の方。朱鷺そばは、ちょっと前にいただいた「佐渡のなが藻そば」の姉妹品。新潟の干しそばの多くは海藻を使用していて、朱鷺そばは定番の「ふのり」をつなぎとしている。
    白く美しい茹で上がり、柔らか目で滑らかな食感と優しい風味。入澤製麺がモットーとする「体にやさしいめん造り」がちゃんと伝わってくる商品だった。

    朱鷺(トキ)の話
    トキはかつて日本全土に生息していた。狩猟や農薬の使用、生息地開発などの環境破壊によって激減し、1952年に「特別天然記念物」、1960年「国際保護鳥」に指定される。その頃にはすでに20羽前後にまで減少していた。
    1981年から野生のトキを保護して人工飼育が始めたが成功せず、日本の国内産トキは2003年に絶滅した。
    しかし中国から提供されたトキから繁殖・放鳥を繰り返し、現在佐渡には推定500羽近くが生息している。トキをシンボルにした佐渡の自然再生の取り組みが「佐渡モデル」として注目されている。


  • 佐渡のなが藻そば

    【製造者】 入澤製麺株式会社(新潟県南区)
    【購入価格(税込)】 260円(200g)
    【特徴】 「なが藻」をつなぎに使用することで、磯の風味と特徴であるぬめり(フコイダン)を活かしたのど越し抜群のおそばに仕上げました。佐渡海洋深層水を使用しております。
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、なが藻(アカモク)、食塩
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 なが藻は一般的に「アカモク」と呼ばれる海藻で日本列島全土に分布するが、佐渡では5m以上に成長することから「なが藻」と呼ばれ昔から食されている。1月から3月が収穫時期で、さっと湯通しして二杯酢で酢の物にしたり、味噌汁、ラーメンに入れたり、熱いご飯にかけて食べる。
    その「なが藻」を粉にして練り込んだ干しそばだ。茹で始めると磯の香りが漂ってくる。茹で上がりはコンニャクのような透明感があり、プルプルした食感は少し蕎麦離れしているが喉越し良く美味しい。連日猛暑が続いていますが、よ~く冷やしたなが藻そばで乗り越えられそう。


  • 韃靼蕎麦

    韃靼蕎麦
    【販売者】 田村製麺工業株式会社(北海道上川郡)
    【購入価格(税込)】 378円(270g)
    【特徴】 北海道 雄武町産 韃靼そば粉 (満天きらり)と北海道産小麦粉(ゆめちから)から作り上げた麺。
    【原材料】 小麦粉(ゆめちから)、韃靼そば粉(天満きらり)、食塩
    【茹で時間】 6分~7分
    【管理人のコメント】 韃靼そばは健康成分であるルチンやケルセニンがたくさん含まれているため独特の苦みがあり、別名「苦そば」と呼ばれる。しかしこの干しそばに使用されている北海道産「満点きらり」は品種改良によって苦味が抑えらているという。天満きらりを使用した干しそばは2021年5月に「札幌長命庵の韃靼そば」をいただいたが、両者は高い次元で似た特徴を持っている。
    力強いコシを生む「ゆめちから」の効果もあってか、韓国冷麺のようにモチモチとした、そばらしからぬ食感であるものの、二つの上質な原料が相まってとにかく旨い麺。黄色くて濃厚なそば湯もたっぷりいただいた。

    余談ですが
    2021年3月放送の秘密のケンミンSHOWで紹介された北海道名物の「グリンめん」は、鮮やかな翡翠色のクロレラ入りのひやむぎ。この韃靼蕎麦を生産する田村製麺工業さんの大ヒット商品なのだ。


  • 筑後乃国 浮羽蕎麦

    【販売者】 株式会社サプライ(福岡県北九州市小倉南区)
    【購入価格(税込)】 194円(400g)
    【特徴】 九州三大麺処
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉(国内製造)、食塩
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 九州の素麺三大産地は長崎県の『島原』、佐賀県の『神埼』、そして福岡県の『うきは』の3ヶ所だと言う。
    つい最近投稿した「一庵そば」は神埼素麺の技術で製造されたものだったが、このそばも浮羽素麺の技術によるもの。両者は素麺の製造過程で、油を使わずに麺を延ばす点も共通しており、干しそばにはもってこいの製法と言えるだろう。
    驚くほど安価なことから、箱買いして常備する人が多いらしい。これといった特徴は無いが、お値段以上の風味・食感だった。


    つずら棚田
    葛籠(つづら)地区の山あいの斜面には、面積7ha、約300枚の、精巧に石で積まれた階段状の棚田があり、平成11年には農水省の「日本棚田百選」に選ばれた。


  • 一庵そば

    【製造者】 伊之助製麺株式会社(佐賀県神埼市)
    【購入価格(税込)】 255円(300g)
    【特徴】 約380年の歴史を持つ、そうめん作りの製法を生かして製造されたそば。
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩、直鎖オリゴ糖
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 伊之助製麺さんは文政元年(1818年)から神埼名産のそうめんを作り続けている老舗製麺所。一庵そばは、その高い製麺技術によって作られている。
    原材料に記載されている直鎖オリゴ糖は、低甘味・低粘度・優れた保湿性を持つ食品素材だが、干しそばに使用されている例は初めて知る。ざっと調べた限りでは九州に限ってラーメンやちゃんぽんの麺に一部使用されているようだ。しかし、どのような目的で干しそばに加えたのかはわからない。あえてコシや滑らかさを抑えるためだろうか。ご存知の方は教えていただきたい。

    神埼そうめんとは
    佐賀県で古くから食べられている神埼市の名産品。
    およそ380年前、諸国を行脚していた小豆島の僧が神埼で病に倒れた時に、手厚く看病した地元の行商人へ手延べそうめんの製法を伝授したことが始まりとされていて、佐賀の温暖な気候や上質な水源など小麦栽培に適した土地ということもあり、神埼でそうめん作りが広まった。豊富な水量を生かした水車を使い小麦をひくようになり、かつては300軒を超える製麺所が存在した。なお、神埼はロール式の製麺機を開発し、機械製麺の生産をいち早く導入した、機械そうめん発祥の地でもある。(農林水産省ホームページ「うちの郷土料理、次世代に伝えたい大切な味」から)


    神埼市の中心を流れる城原川上流では、明治時代の初期頃まで小麦を挽く水車が六十基程稼働し、素麺造りが盛んに行われていた。


  • 和そば

    【販売者】 橘高正人製粉製麺所(広島県府中市)
    【購入価格(税別)】 不明(250g)
    【特徴】 不明
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩
    【茹で時間】 茹で3分+蒸らし2分
    【管理人のコメント】 素朴な名前とパッケージデザインに魅かれてフリマサイトで購入。フリマサイトは通販等で見かけない商品が手に入る場合がある。
    商品到着後ネットで関連情報を探すが何も見つからないので、製麺所の外観でも見せていただこうとStreet Viewで住所を入力すると、かなりのインパクトで年季が入った外観が出現した。ここで調査は終了。
    ソフトで滑らかな食感で食べやすい麺。きっと長年にわたって広島県人に愛され続けている干しそばなのだろう。


  • みつせ山芋入りそば四季食彩

    【販売者】 神埼素麺大坪製麺株式会社(佐賀県神埼市)
    【購入価格(税別)】 250円(270g)
    【特徴】 そばと山芋の風味が生きているそばに仕上げました。
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、山芋粉、食塩
    【茹で時間】 3分半
    【管理人のコメント】 神埼素麺大坪製麺株式会社は佐賀県神崎市で大正8年から製麺業営む老舗。九州産の原料にこだわり、干しそばのほか素麺やラーメンなども製造している。商品名の由来となる三瀬村は神崎市から北に車で30分ほど離れた脊振(せふり)山地の中にあり、国道263号線沿いの「三瀬そば街道」は名店が軒をならべる場所。この商品はその地にあやかったようだ。
    「これがみつせそば」というスタイルは恐らくないと思う。以前食べたみつせそばはコシが強めだったが、この商品はかなり柔らかい方。韓国風や中華風など、いろんな食べ方で楽しめる麺だと思う。


  • 人力うどん

    【製造者】 株式会社福山(佐賀県鳥栖市)
    【販売者】 株式会社採食工房(福岡県大野城市)
    【特徴】 48時間熟成乾燥させて作りました。
    【購入価格(税込)】 1,620円(うどん麺80g×2個、そば麺80g×2個、うどんつゆ×2個、そばつゆ×2個、磯紫菜×2個)
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩/酒精、加工でんぷん
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 「人力うどん」は佐賀県鳥栖市で明治38年から製麺業を営む株式会社福山が、福岡県と佐賀県内で11店舗を直営するうどん店の屋号。名物の肉ごぼう天うどんを始め豊富なメニューと優しい価格で地元の人たちに愛されている。
    本品は干しうどんと干しそばをセットにした贈答用商品らしい。
    お湯で溶かす粉末出汁が付いており、そのためか干しそばには珍しく、温かい食べ方だけを紹介している。モチモチした麺にパンチの効いたお出汁は、かつて駅のホームで食べていた懐かしい味を思い出す。

    【余談ですが】
    原材料表記の中の(/)が気になったので調べてみた。
    原材料と添加物の見分けを付けるため、2015年に食品表示法で定めた通称「スラッシュルール」と呼ぶもので、スラッシュの前は原材料、スラッシュのあとは添加物を意味する。この商品は酒精が添加物ということになる。
    本来は原材料の欄と添加物の欄を作って表示するのが大原則だが、そうすると文字数が増えてしまってパッケージのデザイン上不具合が出るので、文字数が増えないスラッシュルールが適用された。たかがスラッシュ、されどスラッシュというわけだ。


  • 常陸秋そばのそばパスタ

    【製造者】 伊勢又米穀製粉株式会社(茨城県常陸太田市)
    【特徴】「石臼びき常陸秋そば粉」に、あら挽き粉・甘皮粉、更にデュラムセモリナを加え味・風味を封じ込めた最高級品。蕎麦の甘味とパスタソースが口の中でハーモニーを奏でる、当社ならではの「オンリーワン」商品です。
    【購入価格(税込)】 500円(200g)
    【原材料】 そば粉(国内製造)、デュラムセモリナ、小麦粉、食塩
    【茹で時間】 7分(フライパン調理を除く)
    【管理人のコメント】 伊勢又米穀製粉さんの干しそばは、以前「水戸黄門 水府そば」「石臼びき 常陸秋そば」をいただいたことがある。どちらもそば処
    形だけのパスタでなく、ちゃんとデュラムセモリナ粉が入っているのだ。
    麺本来の風味を楽しみたいので、味付けはオリーブオイルと塩・レモンだけ。味の邪魔をしないシラスのトッピングでいただいた。食べてみると食感はパスタより柔らかく、風味は完全に蕎麦が勝っている。蕎麦はオリーブオイルとの相性がとても良い。先日投稿したガレットも然り、蕎麦は日本食との考えを改めなくてはならない。

    買い物から帰ってきたら卵が一つ割れていたので目玉焼きが飛び入りした。