【製造者】 株式会社安田製麺所(栃木県小山市)
【購入価格(税込)】 不明(200g)
【原材料】 そば粉、小麦粉、食塩
【茹で時間】3~4分
【管理人のコメント】 江戸時代、栃木県は「下野(しもつけ)の国」と呼ばれ、地元では「野州(やしゅう)の地」とも呼んでいたので、下野の国のそばを「野州そば」と呼ぶようになったと言われる。
その地で約100年前に創業した安田製麺所は、うどんなどの製造販売と、直営の飲食店を営んでいる。飲食店の屋号も「安田製麺所」のまんまで、麺だけでなく様々な定食も味わえて、古くから地元に愛されているようだ。
この干しそばはフリマサイトで購入したのだが、ネットで関連情報を探しても、情報はおろか画像ひとつ見つからない。それだけレアな干しそばだと思えば、偶然出会えたことが嬉しいし、今後もフリマサイトは要チェックだ。
原材料表記はそば粉が筆頭なので5割以上だろうか。見るからに野趣に富んだ田舎そばだが、その黒さは極めて濃い。麺に張りがあるが弾力は少なく、しっかりした噛み応え。風味は大変香ばしく、田舎そば派にはもってこいの商品だろう。
(余談ですが)茹で時間の表記が3~4分となっているが、3分ではバリカタ。4~5分は茹でた方がよいと思う。
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日光東照宮献上 寒晒し蕎麦
【販売者】 米山そば工業株式会社(栃木県鹿沼市)
【特徴】 厳冬の日光東照宮・世界遺産エリア独自の上水「権現水」にソバの実を浸しアクを抜き、その後、氷点下の寒風に晒し甘みを育みながら自然乾燥。100日間をかけて作り上げる至高の風味。
【購入価格(税込)】 600円(200g)
【原材料】 そば粉(栃木県産)、小麦粉、小麦たん白、食塩
【茹で時間】 4分
【管理人のコメント】 栃木県鹿沼産在来種の特徴は、小粒で甘皮の割合が多くなるため香りが良いこと。また鹿沼は昔から麻の生産が盛んで、この麻を刈り取った後に作付・収穫されたそばは特に美味しいと言うからユニークだ。
栃木県鹿沼市は関東一の”そばの郷”を目指して平成19年、鹿沼そば振興会を発足し、鹿沼産玄そばの普及活動を展開している。米山そば工業株式会社は同振興会の認定会員であり、言うまでもなく「寒晒しそば」は鹿沼産そばを使用している。
寒晒しそば(かんざらしそば)とは、秋に収穫した玄そばを厳寒期の清流に1週間から1か月漬けた後、寒風に晒して乾燥させたもので、アクが抜けて甘みのあるそばになると言われている。
その製法は江戸時代には確立されていて、寒晒しそばから挽いたさらしな粉は最上級品とされ、信濃国の高遠藩と高島藩が将軍家に献上していたという記録が残されている。
現在寒晒しそばが作られている地域を調べると、本場とされる長野県茅野市のほか宮城県柴田郡川崎町・白石市、大分県豊後高田市などがあった。
米山そば工業所は日光東照宮の協力を得て平成23年から寒晒しそばを始めた。毎年4月下旬に日光・鹿沼両市のそば店で、同社のそば粉から打ったそばが味わえるらしい。
そんな貴重な原料を使用した干しそばなので食べる前から期待が膨らんだ。
極細で挽きぐるみ風の色合い。しっかりした噛み応えと、抜群ののど越し。「寒晒しらしさ」のような風味を感じるのは難しかったが、東照宮の霊験を思いながら、ありがたく味あわせていただいた。
来年の解禁時は是非現地のそば店で味わってみたい。米山そばのホームページでは、寒晒しそばを仕込む様子が動画で紹介されている。→こちら
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仙波やまいもそば
【製造者】 有限会社仙波そば 八下田商店(栃木県佐野市)
【特徴】 厳選した玄蕎麦を自家製粉し、多年の経験を基礎に独特の製法で香り深く腰の強い田舎風の味が楽しめる。
【購入価格(税別)】 詰め合わせのため不明(170g入)
【原材料】 そば粉・小麦粉・やまいも・食塩
【茹で時間】3分~5分
【管理人のコメント】 「仙波そば」は佐野市のブランド認定商品。葛生(現 佐野市)の山間部、仙波峡は昔から良質なそばの産地。昔から親しまれてきた山里の素朴な幸を味わって頂きたいと、厳選した玄蕎麦を自家製粉・自家製麺で造り上げている。
「田舎造り」「細切り」「さいそくそば」「やまいもそば」4種類の仙波そばが入った詰め合わせから、今回は最後の「やまいもそば」をいただいた。
このシリーズは乾麺の表面の凹凸が荒々しい。作り方が粗いからだと思われがちだが、はたしてそうだろうか。
スパゲティは小さな穴がたくさん空いた「ダイス」という金属板から生地を押し出して麺を作る。伝統的なブロンズ製のダイスで押し出した麺は、表面が凹凸でソースの絡みがよい。対して近代的なテフロン製のダイスはツルツルした仕上がりとなりソースが絡みにくいが、製造効率がよく原価が抑えられる。パスタの世界で高級品はどちらかというと、答えは前者の凸凹麺である。仙波そばも伝統的な製法による特徴なのだと私は思う。
仙波そばは、どれもそば粉の含有量が多い田舎風の本格派だった。中ではこのやまいもそばは、柔らかな風味と滑らかなのど越しが楽しめた。
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仙波さいそくそば
【製造者】 有限会社仙波そば 八下田商店(栃木県佐野市)
【特徴】 このそばを贈ったひとから「また欲しい」と言われることから「さいそくそば」と名付けた。
【購入価格(税別)】 詰め合わせのため不明(170g入)
【原材料】 そば粉・小麦粉・食塩
【茹で時間】4分~6分
【管理人のコメント】 「仙波そば」は佐野市のブランド認定商品。葛生(現 佐野市)の山間部、仙波峡は昔から良質なそばの産地。昔から親しまれてきた山里の素朴な幸を味わって頂きたいと、厳選した玄蕎麦を自家製粉・自家製麺で造り上げている。
「さいそくそば」「田舎造り」「やまいもそば」「細切り」4種類の仙波そばが入った詰め合わせから、今回は「さいそくそば」をいただいた。
黒くて太目の麺。茹でていると、そば殻の香ばしさが漂う田舎そばだ。6分茹でても、かなり強い噛み応え。「そば食べてる!」って実感できる本格派。
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仙波そば 細切り
【製造者】 有限会社仙波そば 八下田商店(栃木県佐野市)
【特徴】 多年の経験を基礎に、厳選した玄蕎麦を自家製粉し、独特の製法で香り深く、のどごしの良いそばに仕上げた。
【購入価格(税別)】 詰め合わせのため不明(200g入)
【原材料】 そば粉・小麦粉・食塩
【茹で時間】3分~5分
【管理人のコメント】 「仙波そば」は佐野市のブランド認定商品。葛生(現 佐野市)の山間部、仙波峡は昔から良質なそばの産地。昔から親しまれてきた山里の素朴な幸を味わって頂きたいと、厳選した玄蕎麦を自家製粉・自家製麺で造り上げている。
「さいそくそば」「田舎造り」「やまいもそば」「細切り」4種類の仙波そばが入った詰め合わせから、今回は「細切り」をいただいた。パッケージの古風な図柄がいい。
「田舎づくり」は固めだったので、今回は長めに茹でてみたが、跳ね返るような茹で上がりと、しっかりした噛み応えは変わらない。そば粉の割合が多いからだろう。風味も力強く、並みの干しそばではない。2点の仙波そばを食べて確信!いい干しそばに出会った。
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仙波そば 田舎造り
【製造者】 有限会社仙波そば 八下田商店(栃木県佐野市)
【特徴】 仙波そばの代表作。そば粉の含有量も高く、独特のちじれた形が手打の食感を生みます。
【購入価格(税別)】 詰め合わせのため不明(200g入)
【原材料】 そば粉・小麦粉・食塩
【茹で時間】3分~5分
【管理人のコメント】 「仙波そば」は佐野市のブランド認定商品。葛生(現 佐野市)の山間部、仙波峡は昔から良質なそばの産地。昔から親しまれてきた山里の素朴な幸を味わって頂きたいと、厳選した玄蕎麦を自家製粉・自家製麺で造り上げている。
「さいそくそば」「田舎造り」「やまいもそば」「ほそぎり」4種類の仙波そばが入った詰め合わせから、まずは縮れ麺が特徴の「仙波そば 田舎づくり」をいただいた。以前食べた「木曽路御岳そば」も縮れていたが、さらに激しく縮れている。つゆの絡みがよく、ブルブルっと啜りこむ感じがいい。
茹で時間の表記が3分から5分だが、4分でも若干芯が残るアルデンテ。しかし、このくらいの食感を楽しむ商品なのかもしれない。そばの風味も豊かで、まさに山里の素朴な味わいを堪能した。
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例幣使そば
【販売元】 荒川屋(栃木県足利市)
【製造元】 城山製麺(栃木県佐野市)
【特 徴】 伝統の製法と厳選素材。国内産蕎麦粉を使用し、自然乾燥製法で仕上げた香り、甘み、のど越しの良い蕎麦乾麺。
【購入価格(税別)】 400円(200g入、@2,000円/kg)
【原材料】 そば粉、小麦粉、食塩
【茹で時間】 4~5分
【管理人のコメント】 徳川家康の御霊を日光山に還す弊使が通った例幣使街道(※)。販売元の荒川屋さんは街道八番目の宿場である八木宿に天保七年(1836年)にそば茶屋を開いたのが始まり。パッケージの絵は当時の荒川屋さんを今に伝えるものだ。
茹でる前の麺は比較的細く、色は薄くほんのり黄みを帯びていて良質な原料を思わせる。
茹で上りはあまり膨張せず張りがある。汁をつけずに食べてみると自然な香りと甘みを感じる。
そばの割合が表記されていないので「記載なし」に分類したが、おそらく5割以上であろう。
※現在の栃木県日光市から鹿沼市、栃木市、佐野市、足利市、群馬県太田市、伊勢崎市、高崎市に至る路線が「例幣使街道」と呼ばれている。