• 武州羽生名産 花袋そば

    【販売者】 株式会社斎徳商店(埼玉県羽生市)
    【特徴】 そばの香りをしっかりと楽しめ、細切りながらコシのある独特の食感。
    【購入価格(税込)】 173円(200g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、食塩
    【茹で時間】 3分
    【管理人のコメント】  斎徳商店さんは明治6年創業のフルサービスのガソリンスタンド(ENEOS) と知ってちょっと驚き。ガソリンスタンドがどんな経緯で乾麺を扱い始めたのだろうか。もっとも埼玉県の羽生や加須は昔から小麦粉の産地で家々でうどんを打つような地域だから不思議なことではないのかもしれない。家庭用燃料のほかに手打ちうどん粉やそば粉まで配達してくれる、地域にとっては大変便利な商店なのであろう。花袋の名がついた乾麺は干しそばのほかに、うどん、そうめん、ひやむぎ、ひもかわ(幅広麺)がある。
    「花袋」の由来はパッケージの裏面に書かれていた。「明治の文豪、田山花袋(たやまかたい)の名作「田舎教師」の舞台となった大利根の流れと、のどかな田園に囲まれた武州羽生・・・。」
    花袋そばはリーズナブルなお値段だが、そばらしい食感と風味が楽しめる上質な商品だった。次回はうどんとひもかわを取り寄せてみよう。


  • 東京麻布 永坂更科 そば粉五割

    【販売者】 株式会社永坂更科布屋太兵衛(東京都港区麻布)
    【製造者】 柄木田製粉株式会社(長野県長野市)
    【特徴】 そば粉約5割の香りにこだわったそば。やや細打ちのそばで、のど越しの良い食感に仕上げた。
    【購入価格(税別)】 210円(200g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、小麦蛋白、食塩
    【茹で時間】 6分
    【管理人のコメント】  永坂更科布屋太兵衛は約220余年前の寛政のはじめ、初代布屋太兵衛が江戸麻布永坂に「信州更科蕎麦処布屋太兵衛」の看板を掲げたのが始まり。現在は麻布総本店のほか全国17店舗で実店舗を営業している。
    以前いただいた同社の干しそば「名物御前そば」は同じ五割そばでありながら、甘皮を取り除いた「御前粉」を使用する純白のそばだったが、今回のは挽きぐるみ風で色が濃く、野趣に富んだ香ばしい風味だった。「更科」が売りの同社が、全く違うタイプの五割そばを販売する意味は「そばの好みは十人十色」という柔軟な考え方の表れであろう。まったく同感。


  • 信寿食 十割蕎麦

    【販売者】株式会社美包(長野県長野市柳原)
    【製造者】信州戸隠そば株式会社(長野県長野市竹富)
    【特徴】純国産の良質なそば粉を水だけで打ち上げた正真正銘の十割そば。
    【購入価格(税込)】 550円(200g)
    【原材料】 そば粉(国産)
    【茹で時間】 4分茹で+2分むらし
    【管理人のコメント】  「信寿食」は長野県の郷土料理「そば・おやき」を通販で販売しているブランド名。販売者である株式会社美包は「雪村そば」(ブランド名)の製造・販売元としても有名だ。
    この干しそばの製造元・信州戸隠そば株式会社の自社ブランド品は、この干蕎麦日記でもいくつか紹介したが、中でも「信州 本十割そば」はとても美味しかったので印象に残っている。見た目はそれと似た太めの平打ちなので味も同かと思いきや全く異なり、こちらは超ワイルドな田舎そば!風味の強さという点では群を抜いており、好きな人もいれば、癖が強いと感じる人もいるだろう。以前も述べたが十割はどれも個性が強くて面白い。


  • ぜいたく手おろし長芋そば

    【製造者】 はたけなか製麺株式会社(宮城県白石市)
    【特徴】青森県五戸産長芋を生のまま約15%練り込んで仕上げたおそば。
    【購入価格(税込)】 259円(240g)
    【原材料】小麦粉、そば粉、長芋、食塩/増粘剤
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 
    はたけなか製麺は宮城県白石市で明治23年に創業、名物「白石温麺(うーめん)」の製造元だ。素麺は油を使うが白石温麺は使わないので酸化しにくく、胃にやさしい麺とのこと。
    「ぜいたく手おろし長芋そば」は、その伝統的な手延べ製法で作られており、ツヤがあってコシの強い麺に仕上がっているという。
    この麺の凄い点は長芋の粉ではなく、長芋そのものを練り込んでいること。乾麺の状態で白い長芋のつぶが混ざって見える。
    茹で上がりは弾力に富み、長芋のヌルヌルをまとっていて、少し大げさに言えば山かけそばをすするような感覚がある。
    つゆは絡みにくいので、濃い目にすることをおすすめする。


  • 江戸川名物 小松菜そば

    【販売者】 そば処長寿庵(東京都江戸川区)
    【製造者】 有限会社庄司製麺工場(山形県最上郡)
    【特徴】江戸川区の小松菜を練り込んだお蕎麦。
    【購入価格(税込)】 300円(120g)
    【原材料】小麦粉、そば粉、小松菜粉、食塩
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 薄い緑の乾麺。茹でると色が鮮やかになり食欲をそそる。モチモチとした噛み応えと滑らかな食感。小松菜の風味は感じられないが、ホウレンソウの3.5倍ものカルシウムが含まれた小松菜粉が練り込まれているのだから価値がある。
    小松菜そばを開発した江戸川区の長寿庵さんでは、手打ちの小松菜そばのほか、小松菜うどんも味わえる。是非伺ってみたい。
    蕎麦処長寿庵ホームページ:https://choujyuan.com/

    「小松菜」の由来
    享保4年(1719年)、将軍徳川吉宗が鷹狩りの際、香取神社(旧西小松川村)に立ち寄られました。その時の神主、亀井和泉が餅の澄まし汁に青菜を彩りにあしらって差し出すと、吉宗公はたいそう喜ばれて「この汁の菜は何と申すか」と尋ねられました。返事に困った神主に「それでは、ここは小松川だから小松菜と呼べ」と命名したということです。〔ここまで商品の包装袋に記述〕
    私の故郷福井では小松菜を見かけない理由がわかったような気がする。


  • 池森そば 香りの外一

    【製造者】 株式会社小山製麺(岩手県奥州市)
    【特徴】極立つそばの香りと喉ごし、食感の良さを追求した九割そば。
    【購入価格(税込)】 400円(200g)
    【原材料】そば粉、小麦たんぱく、小麦粉、食塩
    【茹で時間】 4分30秒
    【管理人のコメント】 外一(そといち)は九割そばの一種で、そば粉とつなぎの小麦粉の割合が10:1の意味。これに対して9:1の割合は内一(うちいち)と呼ぶ。このような区別と呼び方があるのは八割そばまでらしい。
    挽きぐるみそばを1割足らずのつなぎで、ここまで細く仕上げるには高い製麺技術が必要と思われる。
    見た目にも美しく上品な茹で上がり。程よいコシでサクサクとしたそばらしい食感。そばの甘さと香りにも富んだ上質な干しそば。濃い蕎麦湯も美味しくいただいた。

    池森秀一氏について
    池森 秀一氏はロックバンドDEENのボーカリスト。1993年に「このまま君だけを奪い去りたい」でデビューしミリオンヒットとなる。
    10年以上に渡りほぼ毎日昼食は蕎麦を食べたと言うほどの蕎麦好きで、テレビ番組「マツコの知らない世界」に出演したときは、お気に入りの干しそばを紹介して話題となった。
    その後、いくつかの干しそばメーカーとコラボした「池森そば」を立ち上げ、公式ショップなどで販売している。
    池永そば公式ショップ:https://ikemorisoba.com/


  • 鴨川水車そば

    【販売者】 株式会社麺匠かもがた本舗(岡山県浅口市)
    【特徴】そば粉の外皮まで挽きこんだ出雲系黒そば。
    【購入価格(税込)】 1,580円(200g×3袋、汁付き)
    【原材料】小麦粉、そば粉、食塩/昆布酸
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 
    岡山県浅口市の鴨方地域は、阿部山水系の水を利用して江戸末期から手延べそうめんなどが盛んに作られてきた。麺匠かもがた本舗もそのひとつで、1877年の創業から伝統的な製法で素麵やうどん、そばなど様々な麺製品を製造販売している。
    原料に「昆布酸」という聞きなれないものが入っているが、調べてみると天然の海藻から抽出したアルギン酸で安全な食品用増粘安定剤とのこと。様々な食品に使用されるが、麺の場合、腰が強くツヤのある麺になり、ゆで伸びしにくく、良好な食感になるそうだ。
    実食すると、今までの海藻入りそばのように、そば離れした食感ではなく、弾力や噛み応えはそばらしさを保ちつつ、滑らかさが際立つ麺に仕上がっている。


  • あかもくそば

    【販売者】 はたけなか製麺株式会社(宮城県白石市)
    【特徴】国産の小麦粉・そば粉に国産あかもく粉を練り込み、つるりとした新食感と海藻の旨味・磯の香りにあわせてお蕎麦の風味も楽しめる。
    【購入価格(税込)】 324円(200g)
    【原材料】小麦粉、そば粉(10%未満)、食塩、あかもく粉/香料
    【茹で時間】 4分30秒
    【管理人のコメント】 一部の地域でのみ食べられていた海藻のアカモクが数年前、美容や花粉症に効果あるとテレビで紹介され、一時のブームになった。地域によってギバサ、ギンバソウ、ナガモ、ジャマモクなどとも呼ばれる。海藻類の中でもフコイダンを最も多く含み強い粘りが出る。
    そのアカモクを粉にして練り込んだ干しそば。茹で始めると磯の香りが漂ってくる。茹で上がりはコンニャクのような透明感があり、プルプルとした食感は蕎麦離れしているが喉越し良く美味しい。キムチなどをトッピングして冷麺のようにいただくにもピッタリの干しそばだ。


  • 紫然(しぜん)そば

    【販売者】 株式会社 貝茶舗(宮城県大崎市)
    【特徴】ポリフェノールの「アントシアニン」を多く含む紫黒米を練りこんだ蕎麦。
    【購入価格(税込)】 474円(200g)
    【原材料】そば粉、小麦粉、黒米粉、小麦たんぱく、食塩
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 紫黒米は玄米が黒色で胚乳が黒いわけではない。ぬかを完全に取り除くと普通のコメ同様白色になる。黒いぬか層にはアントシアニン(ポリフェノールの一種)が豊富に含まれており、アンチエイジングや眼精疲労に効果があるので、2部搗きくらいで摂取すると体に良い。
    その米粉が入ることで、わずかに赤みを帯びた濃い色となり、食感は滑らかでモチっとする。紫黒米の香ばしい香りが、ほのかに鼻を抜けていく。美味しくて健康に良い、一石二鳥の干しそば。

    余談ですが・・・
    販売者の所在地、宮城県大崎市はNHK朝ドラ「おかえりモネ」の舞台である登米市のお隣り。出演者の大島蓉子さんの出身地でもある。
    大崎市に色麻町・加美町・涌谷町・美里町の4町を加えた「大崎耕土」は、江戸時代に設けられた巧みな水管理による水田システムが現代に引き継がれており、2017年に世界農業遺産に認定された。
    鳴子温泉地域では通称「鬼そば」という良質なそばが生産されていて、街道沿いのお店で味わえるらしい。
    大崎耕土オフィシャルサイト:https://osakikoudo.jp/


  • 蕎麦屋の鴨だしせいろ蕎麦

    【販売者】 株式会社はくばく(山梨県南巨摩郡)
    【製造者】 株式会社霜しな(長野県木曽郡)
    【特徴】風味豊かな甘皮も挽きぐるみにしたそば粉を使用し、細くてシャッキリとしたそば。だしが効いたつゆにまろやかな旨味を加え、濃厚ながら奥深い味わいの鴨だしめんつゆ。
    【購入価格(税込)】 345円(180g、つゆ付き)
    【原材料】小麦粉(国内製造)、そば粉、小麦たんぱく、食塩
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 どこのスーパーでも売っている鴨のパストラミをスライスして、5cmほどの長さに切った白ネギといっしょにサラダ油をひいたフライパンで焼き、そこに付属のつゆを加えてひと煮たち。お椀に移したあとで、さらにきざみネギを加える。
    若干もちもちっとしたこの蕎麦によく絡んで美味しい。ねぎはとろとろで甘く、そばつゆに浸かった鴨は言うまでもなく、、、。是非お試しを。


  • そば処東屋 わんこそば

    【販売者】 株式会社東家(岩手県盛岡市)
    【製造者】 株式会社小川製麺(岩手県奥州市)
    【特徴】岩手名物として親しまれているわんこそば。国産原料100%挽きぐるみそば粉を使用した香りが特徴。
    【購入価格(税込)】 410円(240g)
    【原材料】小麦粉(国産)、そば粉(国産)、食塩
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 人生初のわんこそば体験は、まさかの自宅となった。
    東家(あずまや)さんは岩手県盛岡市で明治四十年からそば料理店を営む老舗。お給仕さんの「はい、じゃんじゃん。はい、どんどん。」という掛け声に励まされながら、わんこそばが楽しめる店だ。この干しそばは、同店のお土産用と思われる。
    1袋3人前(わんこ45杯分)と書いてある。わが家に45個のお椀はないので、100円shopで発砲ポリのお椀を買ってきた。勘で45等分は至難の業なのでキッチンスケールを使用。茹で上がりの総重量が約600gなので1杯15g、箸ひとつまみほどの少量だ。
    家族と分けたので実際食べたのは15杯(ちょうど1人前くらい)。最近食が細くなったが50杯は行けそうな気がする。ちなみに東屋さんに残っている記録は、男性1位(大阪府)500杯女性1位(盛岡市)570杯!だそうです。

    わんこそばの由来
    「わんこ」とは木地椀をさす方言です。わんこそばの由来は定かではありませんが、花巻説と盛岡説とあるようです。
    花巻説では、370年ほど前に南部氏27代利直公が江戸に上られる途中、花巻に宿を求め、そのとき土地の人々が郷土名産のそばを平椀に盛って差し上げたところ大変喜ばれ、何度もお代わりをされたという説。
    盛岡説は、平民宰相として知られる原敬が盛岡に帰省してそばを食べた際に、大のそば好きであったことから、「そばは椀コに限る。」と言われたことから広まったのではないかという説。
    もともと盛岡や花巻などの地域では客人をもてなすのに、そばを振舞う風習がありました。一度に大勢の客にゆでたてを振舞うには、少量ずつお椀に盛って出すしかありません。その作法が、わんこそばのルーツではないかといわれています。
    食べ終わるやいなやお代わりを無理強いするのは、「おてばち」と呼ばれる、客人に対するもてなしの礼儀からなのです。
    出典:岩手県生めん協同組合ホームページ


  • そば湯まで美味しい蕎麦 抹茶

    【販売者】 株式会社はくばく(山梨県南巨摩郡)
    【製造者】 株式会社霜しな(長野県木曽郡)
    【特徴】京都産石臼宇治抹茶使用。甘皮部分まで使用した石臼挽き5割そば。
    【購入価格(税込)】 399円(180g)
    【原材料】そば粉(国内製造)、小麦粉、抹茶(京都府産)、小麦たんぱく
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 「そば湯まで美味しい蕎麦」シリーズ最後の第4弾。そば粉の含有量がシリーズ最大の5割。しかも、世の多くの茶そばが3割未満の中で珍しいタイプと言える。なぜシリーズの中で、(よりによって)茶そばの割合を多くしたのだろうか・・・。(本題から脱線するが)このように突っ込みどころがある商品は、より興味が深まるとともに、ブログを書く側にとってとてもありがたい。
    つゆに付けないで一口食べると、緑茶を飲んだ時のような清涼感が口の中に広がる。もちもち系が多い茶そばの中で、これはサクサクとして普通のそばの食感。新しいカテゴリーの干しそばと言えるだろう。
    最後に新鮮な緑茶の風味がするそば湯をたっぷりいただいた。


  • そば湯まで美味しい蕎麦 ざる

    【販売者】 株式会社はくばく(山梨県南巨摩郡)
    【製造者】 株式会社霜しな(長野県木曽郡)
    【特徴】やまいも粉を練り込んだ香り高いのど越しざる蕎麦。
    【購入価格(税込)】 399円(180g)
    【原材料】そば粉、小麦粉、やまいも粉、小麦たんぱく
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 「そば湯まで美味しい蕎麦」シリーズ第3弾。もちろん食塩不使用だ。
    粉はシリーズの「黒」をベースにやまいも粉を加えて、製麺はシリーズの「白」と同じにして、野趣に富んだ風味とのど越しの良さを両立している。まさにざる蕎麦にぴったりの干しそば。
    黒、白、ざる、どれか一つを選べと言われると、、、非常に困る。


  • そば湯まで美味しい蕎麦 白

    【販売者】 株式会社はくばく(山梨県南巨摩郡)
    【製造者】 株式会社霜しな(長野県木曽郡)
    【特徴】風味豊かな石臼挽きぐるみそば粉。細打ち仕上げの白い更科そば。
    【購入価格(税込)】 399円(180g)
    【原材料】小麦粉(国内製造)、そば粉
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 1年以上前にこの「黒」をいただいたが、今回あらためて2つを食べ比べてみた。
    2つは色の違いだけではない。
    黒・・・殻部分も挽き込んだ黒い麺。様々な太さが混じる野趣あふれる田舎風そば。
    白・・・甘皮までを挽き込んだ白い麺。細くてのど越しが良い上品な更科風そば。
    そば屋さんの「相乗り」(「相盛り」「合盛り」とも言う)が楽しめる。ひとつの鍋で茹でる場合は、茹で時間が6~7分の黒、3~4分白の順に茹でたらいいと思う。無塩なので湯を沸かし直す必要はない。2種を茹でたそば湯は濃くて美味しい。


  • 塩分ゼロそば

    【販売者】 株式会社はくばく(山梨県南巨摩郡)
    【製造者】 株式会社霜しな(長野県木曽郡)
    【特徴】石臼引きそば粉を使用し、食塩不使用で風味が活きたそば。太さの違うめんを組み合わせた特徴ある食感。
    【購入価格(税込)】 205円(180g)
    【原材料】小麦粉(国内製造)、そば粉
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】そば殻まで挽き込んだ黒い平打ち麺。茹で上がりは柔らかめで滑らかな食感。太さが違うめんを組み合わせているので、一口ごとに微妙な変化があって楽しい。もちろん無塩のそば湯もたっぷりいただいた。


  • 越後魚沼 入広瀬のそば

    【販売者】 一般財団法人 魚沼農耕社(新潟県魚沼市)
    【製造所】 有限会社カネミヤ(新潟県新発田市)
    【特徴】 魚沼農耕舎が自社圃場で栽培し、雪室で貯蔵した甘みの増したそばを石臼で挽いた香り立つそば。
    【購入価格(税込)】 330円(240g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、小麦たん白、食塩
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 新潟駅内の「ぽんしゅ館」で購入。販売元の(一財)魚沼農耕社は、魚沼市北部地域の受け手のいない農地を預かり、米やそばなどを栽培し、加工・販売を行っている。商品名にある「入広瀬(いりひろせ)」は北魚沼郡にあった村。2004年11月1日に小出町、堀之内町、湯之谷村、広神村、守門村との合併により魚沼市となった。
    種皮を多く含んだナチュラルな色合い。新潟の干しそばにしては珍しく、フノリ(海藻)が入っていない。そのためかコシは弱めでサクッと噛み切れる。良い意味で蕎麦らしからぬ滑らかさがあり、好む人が多いだろう。

    余談ですが、、、
    新潟駅を訪れた人はご存じだと思うが、この干しそばを購入した「ぽんしゅ館」は新潟県内にある全蔵の酒を試飲できる素敵な場所。受付で500円を支払い、お猪口とメダル5枚をもらってズラリと並んだ唎き酒マシーンから、好みの地酒をお猪口5杯分まで楽しめるというシステム。お酒とマリアージュするおつまみや、厳選した新潟のお土産も最高の状態で取り揃えている。


  • 札幌長命庵の韃靼そば

    【販売者】 札幌長命庵(北海道札幌市)
    【特徴】 自社農園で栽培した「満天きらり」を自社で石臼製粉し湧き水で製麺。
    【購入価格(税込)】 700円(300g)
    【原材料】 北海道産韃靼そば粉(5割)、北海道産小麦粉(ハルユタカ、チホク)、食塩
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 干蕎麦日記史上4つめの韃靼そばになる。韃靼そばは健康成分であるルチンやケルセニンがたくさん含まれているため独特の苦みがあり、別名「苦そば」と呼ばれる。しかしこの干しそばに使用されている北海道産「満点きらり」は品種改良によって苦味が抑えらているという。
    茹でると若干太目になりモチモチ系の食感。つゆをつけずに咀嚼すると微かな苦味が感じられる。黄色く濃厚なそば湯も美味しくいただいた。
    健康食品として注目を集めている韃靼そばだが、提供するそば店は多くはない。
    オール北海道産の原料で、安心且つ最上級の韃靼そばを手軽に味わえるのは、また干しそばの良いところだ。

    「韃靼そば」とは
    その由来は1840年頃ドイツの植物学者ゲルトネルが命名した「タタール人のそば」という意味の学術名から来ている。モンゴルに住んでそばを栽培していたタタール人を表す「韃靼(ダッタン)」という漢字を用いて、日本では韃靼そばと呼ばれるようになったと言う。
    韃靼そばは普通のそば粉の100倍ルチンが含まれている。ルチンのポリフェノールは抗酸化作用のほか、血圧や血糖値を降下させ、血栓を防いで血流をスムーズにするため、高血圧や動脈硬化などを改善し、糖尿病の予防効果もあるとされている。茹で汁が黄色いのはルチン(フラボノイド系天然色素)が流れ出したもの。


  • 日光東照宮献上 寒晒し蕎麦

    【販売者】 米山そば工業株式会社(栃木県鹿沼市)
    【特徴】 厳冬の日光東照宮・世界遺産エリア独自の上水「権現水」にソバの実を浸しアクを抜き、その後、氷点下の寒風に晒し甘みを育みながら自然乾燥。100日間をかけて作り上げる至高の風味。
    【購入価格(税込)】 600円(200g)
    【原材料】 そば粉(栃木県産)、小麦粉、小麦たん白、食塩
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 栃木県鹿沼産在来種の特徴は、小粒で甘皮の割合が多くなるため香りが良いこと。また鹿沼は昔から麻の生産が盛んで、この麻を刈り取った後に作付・収穫されたそばは特に美味しいと言うからユニークだ。
    栃木県鹿沼市は関東一の”そばの郷”を目指して平成19年、鹿沼そば振興会を発足し、鹿沼産玄そばの普及活動を展開している。米山そば工業株式会社は同振興会の認定会員であり、言うまでもなく「寒晒しそば」は鹿沼産そばを使用している。
    寒晒しそば(かんざらしそば)とは、秋に収穫した玄そばを厳寒期の清流に1週間から1か月漬けた後、寒風に晒して乾燥させたもので、アクが抜けて甘みのあるそばになると言われている。
    その製法は江戸時代には確立されていて、寒晒しそばから挽いたさらしな粉は最上級品とされ、信濃国の高遠藩と高島藩が将軍家に献上していたという記録が残されている。
    現在寒晒しそばが作られている地域を調べると、本場とされる長野県茅野市のほか宮城県柴田郡川崎町・白石市、大分県豊後高田市などがあった。
    米山そば工業所は日光東照宮の協力を得て平成23年から寒晒しそばを始めた。毎年4月下旬に日光・鹿沼両市のそば店で、同社のそば粉から打ったそばが味わえるらしい。
    そんな貴重な原料を使用した干しそばなので食べる前から期待が膨らんだ。
    極細で挽きぐるみ風の色合い。しっかりした噛み応えと、抜群ののど越し。「寒晒しらしさ」のような風味を感じるのは難しかったが、東照宮の霊験を思いながら、ありがたく味あわせていただいた。
    来年の解禁時は是非現地のそば店で味わってみたい。

    米山そばのホームページでは、寒晒しそばを仕込む様子が動画で紹介されている。→こちら


  • 北海道多度志 庄作そば

    【販売者】 久津間製粉株式会社(神奈川県小田原市)
    【特徴】 北海道多度志の玄そばを石臼で丁寧に製粉したそば粉を、長年に亘る秘伝の手法で完成。
    【購入価格(税込)】 390円(200g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、山芋、食塩
    【茹で時間】 4分~5分
    【管理人のコメント】 先日の「とろろそば」に続いて久津間製粉の二つ目をいただいた。
    『庄作そば』は北海道深川市多度志地区で獲れた玄そばを100%使用。久津間製粉が製粉から手掛けて仕上げた逸品だ。商品名は玄そばの生産者・高橋庄作さんの”ソバ作りに対する情熱”に敬意を表して名付けたもの。
    適度に甘皮を含んだ淡い色の極細麺。茹で上がりはより淡くなり瑞々しく美しい。食感は少し柔らか目で、上質な香りと甘みが溢れる。そばの割合は表記されていないが5割以上だろう。


  • 業務用 とろろそば

    【販売者】 久津間製粉株式会社(神奈川県小田原市)
    【特徴】 生の大和芋を手ですりおろし。味とコシは抜群。
    【購入価格(税込)】 1,090円(110g×10袋)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、生芋、食塩
    【茹で時間】 3分30秒
    【管理人のコメント】 久津間製粉株式会社は創業明治36年。そば粉をメインとした粉製品や麺製品を販売している老舗商店。
    この「とろろそば」は長さが34cmもあり、本ブログ史上最長。業務用のためか、1人前(110g)毎の袋入りは珍しく一人暮らしの人に便利。
    記述通りの茹で時間(3分30秒)だと少々堅めの仕上がり。やまいも入り干しそばのほとんどが「やまいも粉」を使用しているが、この商品は「生芋」を使用しており、食感とのど越しがよい。飾り気がなく、安価なのに本格的で、なかなかクールな干しそばだ。