• カテゴリー別アーカイブ 産地
  • 爽やか更科 信州戸隠

    【製造者】 株式会社おびなた(長野県長野市)
    【特徴】 細麺仕上げ。食塩無添加。自家挽きそば粉使用。
    【購入価格(税込)】 いただきもの(200g)
    【原材料】 そば粉(国内製造)、小麦粉、小麦たんぱく
    【茹で時間】 ざる5分、かけ4分半
    【管理人のコメント】 白くて美しくさらっとした茹で上がりで、素麵のようなのど越しが抜群のそば。
    おびなたさんの更科八割そばは以前いただいたことがある。乾麺から茹で上がりの状態まで両方の見た目はそっくりだが、原材料に大きな違いがあった。それは食塩添加の有無だ。
    以前書いたように、干しそばに塩を使用する主な目的は乾燥時間を延ばしてコントロールを容易にするためだが、茹で上がる時間にも影響がある。食塩添加の方の茹で時間は3分で、今回の無添加品は5分と大きな差がでるのだ。
    一般的に食塩使用量が多いものほど茹で時間が短縮される。これは茹で湯中とめん線内部との食塩濃度を早く均等にしようとする力が働き、早く湯がめん線に浸透するためと考えられている。(日清製粉(株)横塚章治氏の論文参考)


  • 和みの十割 出雲そば

    【製造者】 有限会社本田商店(島根県雲南市)
    【特徴】 十割・太打ち・平打ち。出雲の地、島根で製粉。挽きぐるみそば粉。
    【購入価格(税込)】 432円(そば200g)
    【原材料】 そば粉、食塩
    【茹で時間】 ざる5分、かけ4分半
    【管理人のコメント】 乾麺グランプリ開催前後から池森そばの投稿が続くが意図はない。たまたま友人が「ブログネタにどうぞ」と言って、池森そばをドサッとくれたのだ。
    本田商店さんは干しそば界では超有名メーカーで、このブログでも過去6品を掲載しており、その中には十割もあった。この商品は2020年に投稿した「常陸秋そば100%使用十割そば」に酷似している。そばの原産地は違うと思われるが、極端な平打ち麺で、そばらしいもったりした食感(いい意味です)、香りと甘みが抜群な点はほぼ等しい。
    言うまでもなく、最後はそば湯もたっぷりいただいて満足度200%!


  • 幸せの十割 信州戸隠

    【製造者】 株式会社おびなた(長野県長野市)
    【特徴】そば粉100%の贅沢な味わい。そば湯もおいしい食塩無添加。自家挽きそば粉で香り豊か。
    【購入価格(税込)】 いただきもの(200g)
    【原材料】 そば粉(国内製造)
    【茹で時間】 ゆで6分半+むらし2分
    【管理人のコメント】 おびなたさんの十割は3年前にこちらで投稿している。茹で時間、蒸らし時間も同じことから、パッケージを変えただけの商品だと思ったが、麺の形が若干違うので一応 別物らしい。
    十割らしいサクサクとした食感がいい。豊かな風味にあふれた上質な干しそば。濃厚なそば湯もたっぷりいただいた。


  • 常陸秋そばのそばパスタ

    【製造者】 伊勢又米穀製粉株式会社(茨城県常陸太田市)
    【特徴】「石臼びき常陸秋そば粉」に、あら挽き粉・甘皮粉、更にデュラムセモリナを加え味・風味を封じ込めた最高級品。蕎麦の甘味とパスタソースが口の中でハーモニーを奏でる、当社ならではの「オンリーワン」商品です。
    【購入価格(税込)】 500円(200g)
    【原材料】 そば粉(国内製造)、デュラムセモリナ、小麦粉、食塩
    【茹で時間】 7分(フライパン調理を除く)
    【管理人のコメント】 伊勢又米穀製粉さんの干しそばは、以前「水戸黄門 水府そば」「石臼びき 常陸秋そば」をいただいたことがある。どちらもそば処
    形だけのパスタでなく、ちゃんとデュラムセモリナ粉が入っているのだ。
    麺本来の風味を楽しみたいので、味付けはオリーブオイルと塩・レモンだけ。味の邪魔をしないシラスのトッピングでいただいた。食べてみると食感はパスタより柔らかく、風味は完全に蕎麦が勝っている。蕎麦はオリーブオイルとの相性がとても良い。先日投稿したガレットも然り、蕎麦は日本食との考えを改めなくてはならない。

    買い物から帰ってきたら卵が一つ割れていたので目玉焼きが飛び入りした。


  • 加賀丸いもそば

    【販売者】 JA能美(石川県能美市)
    【製造者】 友吉製粉製麺(福井県坂井市)
    【特徴】 厳選した小麦粉とそば粉に能美市特産の丸いも粉(山芋)を加えた美味しい健康食。
    【購入価格(税込)】 いただきものなので不明(200g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、山芋粉、食塩
    【茹で時間】 7分
    【管理人のコメント】 加賀地方の特産品「加賀丸いも」の粉を練りこんだ干しそばは、2020年9月に別の商品を投稿している。
    今回の商品は「南加賀地区丸いも生産協議会」のJA能美が販売するもの。麺の太さは平均的だが、山芋が強いコシを生み出して、かなり噛み応えがある。

    加賀丸いもがGI登録
    加賀丸いもが育つのは、手取川扇状地が広がる能美市と小松市のなかでも一部エリアだけ。特別な土壌でしか作れない、オンリーワンの山芋だ。これが国に認められ「加賀丸いも」は平成28年9月に「地理的表示(GI)保護制度」に登録された。当時石川県で初、全国で17番目の登録だった。


  • 不丹蕎麦

    【販売者】 社会福祉法人 佛子園(石川県白山市)
    【製造者】 戸隠松本製麺株式会社(長野県長野市)
    【特徴】 ヒマラヤの大自然で育った大地の恵み。
    【購入価格(税込)】 いただきものなので不明(200g)
    【原材料】 そば粉(ブータン産)、小麦粉、小麦たん白
    【茹で時間】 6分
    【管理人のコメント】 茹で上がりは白く艶と張りがあり美しい。調べるとブータンそばは香りがとても強く、色が濃く、風味もしっかりしているのが特徴と言うが、この干しそばでは顕著に感じることができなかった。ブータン蕎麦は初体験なので、またどこかで出会ったら確かめてみたい。

    ■ブータンと社会福祉法人佛子園について
    石川県の社会福祉法人佛子園が運営するShare金沢。「ごちゃまぜ」をコンセプトに、障害者・健常者/若者・高齢者が分け隔てなく一緒に暮らせる土壌を作るという壮大な試みのもと進化を続けるこの街にある蕎麦処「YABU丹」(やぶたん)では、ブータンの蕎麦粉を使用した美味しい蕎麦を食すことができます。佛子園がブータンで社会福祉プロジェクトを行っている縁で生まれたこの取り組み、なかなか斬新です。

    ■ブータンの代表的な蕎麦料理
    標高が高過ぎて稲作をすることができなかったブータンの高地では、伝統的にソバ栽培が行われてきました。
    ①麺料理「プタ」は、ゆでた麺に卵、パクチー、唐辛子、山椒等を投入して、アツアツの油やバターを混ぜて完成。
    ➁パンケーキ「クレ」は、蕎麦粉を水で溶いて鉄板で丸く焼いたもの。
    ③蕎麦粉の皮で作る餃子「ヒュンテ」は、具にカブの葉が入るのが特徴。
    ④日本の「蕎麦がき」に相当する「ディンゴ」
    出典元:日本ブータン研究所ホームページ、『食べもの通信』2020年8月号 WAVOCブータンコラム(第53回)

    ■ブータン蕎麦が食べられるお店「YABU丹」
    〒920-1192 石川県金沢市角間町ヌ7番地
    金沢大学 特別食堂・アカデミックテラス[自然科学系図書館南福利施設2F]
    ◆営業時間/ 11:00~14:00
    ◆定休日/土・日・祝日・年末年始


  • 常陸そば 八割そば

    【販売者】 有限会社イワセアグリセンター(茨城県桜川市)
    【製造者】 有限会社新井製麺所(茨城県筑西市)
    【特徴】弊社で栽培した”茨城県の奨励品種「常陸秋そば」のそばの実を石臼で挽いたそば粉を八割使用した、いわゆる”二八そば”の乾麺です。そばの香り・風味・甘みが感じられるそばです。
    【購入価格(税込)】 648円(200g)
    【原材料】 そば粉(茨城産)、小麦粉、小麦たんぱく、食塩
    【茹で時間】 5~6分
    【管理人のコメント】 静ヒルズカントリークラブ(茨城県常陸大宮市)で購入。ゴルフ場のお土産コーナーに干しそばが置いてあるとは、さすがそば処の茨城県。有限会社イワセアグリセンターは、茨城が誇るブランド品種「常陸秋そば」を35年栽培している農業生産法人で、玄そばから加工品まで販売している。
    荒々しい麺の質感と干した形のままの島田折りで、田舎らしい手作り感が期待をそそる。口に含んで噛むと力強い風味と甘みがあふれてくる。同じ二八そばでも、昨日食べた「おびなたの八割」とはかなり異なり、こちらはのど越しよりも野趣に富んだ風味が優先と言う感じだ。もちろん、そば湯もたっぷりいただいた。


  • そばの極み八割そば

    【製造者】 株式会社おびなた(長野県長野市)
    【特徴】国産原料だけを使用したやや細麺のそば。つるっとしたのどごしともっちりとした食感をお楽しみいただけます。冷たくしてお召し上がることをおすすめします。
    【購入価格(税込)】 486円(240g)
    【原材料】 そば粉(国産)、小麦粉、小麦たんぱく、でんぷん、食塩
    【茹で時間】 4分半
    【管理人のコメント】 読者からリクエストをいただいて取り寄せ。この商品は2020年6月23日放送の「マツコの知らない世界」で、そば通で知られるDEENのボーカリスト・池森秀一氏が第一位にあげており、その記事を書いておきながら食べていなかったことに気づかせてくれた読者さんに深く御礼を申し上げたい。
    茹で上がりの透明感と美しさに「これ絶対間違いないでしょ!」と美味しさを確信。豊かなそばの風味と滑らかなのど越しが絶妙なバランスで両立した、干しそばの最上級と言っても過言ではないだろう。二束(160g)を軽くたいらげて、そば湯も美味しくいただいた。


  • 上川町産 大雪そば

    【販売者】 土開製粉株式会社(北海道旭川市)
    【特徴】 北海道上川町産のそば粉を使用し、大雪山連峰の麓に眠る天然水「ゆきのみず」を使って練り上げたこだわりの乾麺。
    【購入価格(税込)】 340円(200g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、小麦たん白、食塩
    【茹で時間】 7~8分
    【管理人のコメント】 土開製粉は大正11年創業。北海道産を中心とした玄そばをロール挽きまたは石臼挽きによって製粉し、そば粉や干しそばのほか、菓子なども製造販売している。
    この干しそばは同社がいち押しの上川町産を100%使用したもの。茹で時間7~8分は麺の太さのわりに長い。茹で上がりは膨張率が若干高め、しっかりした食感で食べ応えあり。微かに土ような珍しい風味を感じた。


  • 赤城庵そば

    【製造者】 赤城食品株式会社(群馬県太田市)
    【特徴】 厳選された小麦粉とそば粉を配合したこだわりのそば。
    【購入価格(税込)】 330円(540g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、食塩
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 1袋で家族4人全員が大盛りが食べられる大容量540g。食べた印象は以前いただいた「忠治庵そば」と同じかと思ったが成分表を見ると微妙に違っていた。
    かなり黒く野性的な見た目に反して優しい食感と風味。様々なトッピングや味付けで楽しみたい麺だ。


  • 最果てそば

    【販売者】 株式会社上原農場(北海道 標津郡 中標津町)
    【製造者】 山本食品株式会社(長野県長野市)
    【特徴】 有機栽培原料を使用したこの上ない味の十割そば
    【購入価格(税込)】 800円(200g)
    【原材料】そば粉
    【茹で時間】 7分
    【管理人のコメント】 上原農場は中標津町で蕎麦や馬鈴しょを生産して100年以上の歴史を持つ農場。そばは北海道の主力品種である「北海道キタワセ」を生産し、 顧客の好みに合わせて挽き目を分けた自社製粉をして販売している。
    そのそば粉を100%使用して、十割そばの製麺技術で有名な山本食品で製麺したのが「最果てそば」だ。中標津町の物産展で、大変高価で迷ったが、手に入りにくそうだったので購入した。
    盛り付け写真でもわかるように、強い張りがありスルスルと大変のど越しが良い。癖が無くすっきりした風味だ。
    超特濃のそば湯もたっぷりいただいた。


  • 謹賀新年 2023

    干しそば日記をご覧いただき誠にありがとうございます。
    本年もよろしくお願い申し上げます。
    昨日の大晦日に食べた年越しそばは、大好きな玉谷製麺所さんの「月山 年越しそば」です。
    「金銀細工師が金箔銀粉を集める為にそば粉の団子を使用したことから金を集める縁起物である」という説から玉谷製麵所さんでは、縁起物をとして食べていただきたいとの思いで金箔を付いてくれているんです。
    見栄えだけでなく、2022年の山形産新そばを使っているから風味は格別。冷たい水でビシッとしめて、歯ごたえとのど越しは抜群!
    おかげさまで良い年を迎えられそうです。 @福井県の実家より

    月山 年越しそば (金箔付)
    【製造者】 有限会社玉屋製麺所(山形県西村山郡)
    【特徴】 大きな石臼で丁寧に挽いた挽きたてのそば粉を使い、熟練の技と低温乾燥で風味を逃がさず細くしなやかに仕上げました。
    【購入価格(税込)】 378円(180g)
    【原材料】小麦粉、そば粉、食塩
    【茹で時間】 5分30秒


  • 信州そば処 ずくだせ庵 「ずく」

    【製造者】 柄木田製粉株式会社(長野県長野市)
    【特徴】期間限定、長野県産そば粉使用
    【購入価格(税込)】 298円(180g)
    【原材料】そば粉(長野県産)、小麦粉、小麦たん白、食塩
    【茹で時間】 4分30秒
    【管理人のコメント】 近所の八百屋で買い物中、変な商品名に魅かれて購入した。あとで調べたところ、この商品は2021年11月に長野のSBCラジオ番組「坂ちゃんのずくだせえぶりでい」が地元企業とのコラボで作った期間限定の干しそばで、つまりは売れ残りだった。「ずく」は長野の方言で、根気、根性、辛抱強さを意味するので、「ずくだせ」は「がんばれ!」という意味なのだろう。
    長野県産のそば粉がたっぷり入った本格派。賞味期限ぎりぎりでも十分美味しかったが、1年前の発売当初はおそらく新そばの新鮮な風味が味わえただろう。


  • 新そば月山2022

    【製造者】 有限会社玉屋製麺所(山形県西村山郡)
    【特徴】茹で時間を短くし、香りを逃がさず、食べやすい食感を追求した、細切りの4割そば。 採れたてのソバの実を、石臼で丁寧に挽き上げた。
    【購入価格(税込)】 270円(180g)
    【原材料】小麦粉、そば粉、食塩
    【茹で時間】 4分15秒
    【管理人のコメント】 今年も玉谷製麺所さんの「新そば月山」を取り寄せた。
    新そば月山は山形県西川町産キタワセソバを使用している。今年の山形は播種時期に雨の日が多く、その後の天候にも恵まれ10月24日の穀物検査では一等合格となったとのこと。それからひと月足らずで、自宅で手軽に新そばが味わえるのは玉屋さんのおかげ。
    細めでのど越しがよく、雑味のない爽やかな風味は変わらない美味しさ。そば湯もたっぷりいただいて大満足!

    余談ですが、、、
    玉屋製麺所の新そばを選ぶのは、もう一つの理由がある。それはこの時期に先着1,000名がもらえる「めん料理カレンダー」だ。昨年初めてもらってこのカレンダーのファンになった。2023年版も無事入手できて嬉しい!


  • お山のごちそう自然薯そば

    【販売者】 有限会社金子製麵(神奈川県足柄上郡)
    【特徴】北海道幌加内産そば粉と、国産一等つなぎ粉を使用。丹沢山系で収穫される自然薯と更科蕎麦の香りとつるみが味わい深いそばです。
    【購入価格(税込)】 486円(200g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、粉末山芋、塩、町水
    【茹で時間】3~4分
    【管理人のコメント】 金子製麺の3種をいただいたあとで第4弾を追加購入。従来の伝統的なパッケージデザインから一転して可愛らしいPOPなデザイン。
    更科風の白いおそば。はじめに100gをしっかり4分間茹でたが、少し芯が残るほど硬めの仕上がり。続けて100gを5分間茹でてみたら、硬さはあまり変わらないがのど越しが良くなった。ざるなら5分茹でをおススメする。
    上質な原料が生きている上品な味わいのおそばだった。


  • 季穂 よもぎそば

    【販売者】 有限会社金子製麵(神奈川県足柄上郡)
    【特徴】金子厳選の北海道産のそば粉と国産小麦を使用しています。青森産のよもぎを加えて、風味豊かに仕上げました。
    【購入価格(税込)】 329円(240g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、よもぎ粉末、クロレラ粉末、塩、町水
    【茹で時間】3~4分
    【管理人のコメント】 金子製麺の第3弾「季穂 よもぎそば」。
    海藻や野菜を練りこんだ干しそばは数々あれど、こんなに素材むきだしな麺は珍しい。よもぎの粒がたくましく麺に突き刺さっている!という感じだ。茹で始めると、たちまちよもぎの香りが漂う。食感でもよもぎの粒がはっきり感じられ、噛むと爽やかな香りが鼻を抜けていく。よもぎ部門で一番のインパクトだった。


  • 季穂 特選糸そば

    【販売者】 有限会社金子製麵(神奈川県足柄上郡)
    【特徴】北海道産のそば粉と、独特の粘りと風味がある埼玉県産小麦などを配合しています。細いそばながら、そば本来の風味と味わいを楽しめます。
    【購入価格(税込)】 278円(200g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、塩、町水
    【茹で時間】2~3分
    【管理人のコメント】 金子製麺の干しそば第2弾。「季穂」は金子製麺が製造販売している小麦粉のブランド名だ。
    第一弾の「足柄古式そば」が荒々しい製麺だったが、この「糸そば」はしなやかな仕上がりの極細麺だ。
    26番手(1.15mm)というと素麺や博多ラーメンと同等の細さだ。ちなみに「足柄古式そば」は20番手(1.5mm)。断面の形も「足柄古式そば」が角型に対してこの「糸そば」は丸型。恐らく素麺の製法を用いているのだろう。
    茹で上がりの極細麺にありがちなモツレが無く、パラパラ、サクサクとした感触で食べやすい。のど越しよりも蕎麦の風味優先の方には「足柄古式そば」をおすすめする。


  • 足柄古式そば

    【販売者】 有限会社金子製麵(神奈川県足柄上郡)
    【特徴】北海道の幌加内そば粉を使用。職人のこだわりでできた古式そばを、ゆっくりと自然乾燥。初代から変わらない香りと風味を再現。
    【購入価格(税込)】 299円(240g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、塩、町水
    【茹で時間】4~5分
    【管理人のコメント】 神奈川県西部に位置する中井町は昔から小麦作りが盛んで、金子製麺は明治10年、その小麦を水車で製粉する商いから始まった。3代目社長は食の安全を重視し、国内でいち早く無漂白・全粒小麦粉の普及に尽力されて、現在は国産小麦農林61号を使用した様々な小麦製品を製造している。
    これはいい製麺所を見つけたと思い、3点の商品を購入した。今回第一弾の「足柄古式そば」だ。
    封を開けると荒々しい麺の表情に少し驚いた。何と雑な製麺だろうか。製麺機の調整不足か職人の問題か・・・。
    正直言って最初は良い印象は受けなかったが、同社のホームページで、乾麺の切断に大変古いヱビス式乾麺断裁機を使用していることを知り、逆にこの荒らしさがこの干しそばの特徴なんだとポジティブに思えてきた。
    めいっぱい5分茹でたが強い噛み応え。そば粉と小麦粉のバランスが絶妙で、野趣に富んだ香りと、のど越しの良さを両立している。他の商品も楽しみだ。

    ヱビス式乾麺断裁機(金子製麵ホームページから)

  • 二八蕎麦 ふなくらのそば

    【販売者】 ふなくらや(富山県富山市)
    【特徴】立山山麓を望む富山県船峅地区で農薬、化学肥料を一切使用せずに育てた玄そばで作った二八そば。
    【購入価格(税込)】 586円(180g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉
    【茹で時間】3~3分半
    【管理人のコメント】 干しそばをいただくとき、必ず最初の一口は何もつけずに食べてみる。その一口が美味しいと、そのまま何もつけずに一人前食べてしまう時がある。「ふなくらのそば」はそのパターンで、一袋(2人前)を茹でて、半分の一人前は何もつけず、純粋でまじりけのない美味しさを楽しんだのち、残りをつゆでいただいた。もちろんそば湯も美味しくいただいた。

    【ふなくらのそばの成り立ち】
    「ふなくら(船峅)」とは珍しい地名なので少し調べてみた。
    船峅村は、かつて富山県上新川郡にあった村で、昭和29年に下タ村と合併し、大沢野町を新設して消滅した。この地域は立山連峰を望む自然豊かな台地で寒暖差があり、美味しいそばが育つ条件を満たしている。
    「ふなくらのそば」の原料(玄そば)は、販売元のふなくらやが地域の農家と協同で生産、2022年4月に販売開始となった出来立てほやほやの商品だ。
    商品化のきっかけは、コロナのあおりで売り先を失った5tのそば粉の大量在庫を、ある農家さんが1人で抱え、その販売支援を始めたことらしい。乾麺の商品化は初めてで、製麺会社をあたるも10社から断られてしまうなど、かなりの苦労があったようだが、個性を生かしながら、とても上質な干しそばに仕上がっている。他人事ながらオファーを断った製麺所に「どうだ!」と言ってやりたくなる。


  • 無塩製麺そば

    【販売者】 有限会社葵フーズ(愛知県豊川市)
    【製造者】 株式会社鷲見製麺所(岐阜県岐阜市)
    【特徴】素材・北海道産そば粉を使用し、製法に気配りし、昔ながらの麺にこだわり、体に優しい無塩製麺。そば本来の味を追求。
    【購入価格(税込)】 いただきものなおで不明
    【原材料】 小麦粉、そば粉
    【茹で時間】7~8分
    【管理人のコメント】 しまだ折り麺が連続した。しかし開封すると今回のは麺の様子が違う。かなり折れてバラバラになってしまっている。しまだ折りは見るからに折れやすく輸送に不利な麺。しかしそれだけの理由だろうか。「無塩」との関係を探ってみた。

    【製めんにおける食塩の役割】
    塩は小麦粉やそば粉のグルテンに反応して麺のアシ(伸展性),コシ(抗張力)が増大する。これを専門的に収斂作用(しゅうれんさよう)と呼ぶ。
    手打ちそばにはあまり塩を使わない。食塩を使用したそばは香りが損なわれ、食感もソフトなものになるためである。しかし干しそばの製造においては、塩が乾燥を遅らせる効果があることから、乾燥工程の管理を容易にするために1~2%程の食塩を使用する。
    ※日清製粉(株)製粉業務部加工技術課 (1992-02-20時点)所属・横塚章治氏の論文「製めんにおける食塩の役割」から抜粋

    さあ、無塩と麺の破損は因果関係があるような気がしないだろうか。
    実に面白い!!

    太目で黒くワイルドな麺。食べがいがあり、美味しくいただきました。