• 日の出そば

    【製造者】 有限会社日の出そば(新潟県十日町市)
    【特徴】 つなぎに良質な海藻(ふのり)をたっぷりと使用して風味が良く、コシも強く食べごたえがある。
    【購入価格(税込)】 260円(200g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、ふのり、塩
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 有限会社日の出そばは、新潟県十日町市松代で大正6年(1917年)の創業から100年余り変わらない味を守り続けている。
    新潟の干しそばに布海苔(ふのり)が入ってるのは当たり前だが日の出そばは、布海苔を茹でて煮溶かし練り上げる工程から自社で行っている。
    布海苔がもたらすしっかりした噛み応えと滑らかな食感は、今まで食べた新潟のどのそばよりもはっきりしている。風味も良く良質な干しそば。
    布海苔について詳しく知りたい方はこちらを参照。

    余談ですが
    日の出そばの茹で方の説明に「煮立ったら水を少々入れ、そばのシンがなくなる程度まで茹でる。」とある。
    差し水は「びっくり水」とも呼び、麺類・豆類などをゆでる時に沸騰した湯をいったんしずめるために加える冷水。吹きこぼれを防ぐほかに、材料の中心まで均一に茹で上げる効果があるので、一般的に茹で時間が長い材料に用いるが、火が通りやすい材料に用いると再沸騰まで時間がかかり、ふやけてしまう恐れがある。
    干しそばの場合は賛否に分かれているが「差し水はしないで火加減で調整せよ。」との記述が圧倒的に多い。おそらく麺の太さや原材料によって適不適があるのだろう。


  • わかめの麺

    【製造者】 大新食品株式会社(千葉県旭市)
    【特徴】 ふんだんに使った新鮮わかめの豊かな風味
    【購入価格(税込)】 不明(270g)
    【原材料】 小麦粉、わかめ、山芋、食塩
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 大変ありがたいことに干蕎麦日記を応援してくださっている方が、日々の買い物や旅先で干しそばを見つけては買ってきてくださる。
    この「わかめの麺」もその一つで、そば粉は入っていないが、ご厚意に応えて躊躇なく投稿する。
    茹でていると磯の香りが漂い、麺の色が鮮やかなグリーンに変化していく。食感は柔めのもちもちで韓国冷麺のよう。冷やし中華のようにして食べても美味しいだろう。ヘルシーさも相まって女性に好まれること間違いなし。


  • 信州七割更科そば

    【製造者】 柄木田製粉株式会社(長野県長野市)
    【特徴】 蕎麦の実の中心部の白い更科粉を使用、上品な香り、歯切れの良いそばに仕上げた。
    【購入価格(税込)】 324円(200g)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、食塩
    【茹で時間】 5分
    【管理人のコメント】 柄木田製粉は小麦粉を主とした業務用粉製品と、一般向け麺類等の製造・販売を行っている。ホームページを拝見すると、さまざまな用途の小麦粉があり、中でも興味深いのは「そばつなぎ」用の小麦粉だ。関東向けと関西向けに分けられ、さらに用途や特徴が異なる複数のつなぎ粉がある。そば粉の種類は気にしていたが、つなぎ粉に種類があるとは知らなかった。後日つなぎ粉特集を投稿するので乞うご期待。
    「七割更科そば」は弾力がある強い腰と、のど越しの良さが秀でている。香ばしさは控え目だが、そばの甘みが感じられて上品な味わい。濃厚なそば湯も美味しくいただいた。


  • 静岡玉露 茶そば

    【加工者】 株式会社ミホミ(静岡県静岡市)
    【特徴】 爽やかなお茶の香りとそばの味。静岡産の玉露を使用して、のど越しを重視した製麺加工。
    【購入価格(税込)】 324円(540g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉(1割)、玉露粉末、食塩、小麦たん白
    【茹で時間】 4~5分
    【管理人のコメント】 静岡県内の新東名高速サービスエリアで購入。加工者の株式会社ミホミは、静岡名物の菓子、食品、茶類の製造・販売を商いとする会社。蒸しケーキの中にミルククリームを閉じ込めたお菓子「こっこ」は静岡の人気おみやげだ。
    以前は呑んだ後の締めに茶そばをよく食べたものだ。お腹がいっぱいでも、つるつるっと食べてしまい、お茶の効果で口の中がすっきりした気がする。緑茶の清涼感を活かすため、個人的にネギ無しが良いと思う。


  • 太切り 田舎そば

    【製造者】 株式会社ヒガシマル(鹿児島県いちき串木野市)
    【特徴】 熟練した伝統の技を用いて丹念に作り上げた。
    【購入価格(税込)】 324円(540g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、食塩、やまいも粉
    【茹で時間】 2~3分
    【管理人のコメント】 鹿児島県の干しそばは滅多にお目にかかれない。過去、唯一投稿した「もずくそば」は、実はそば粉が入っていなかったので、実際にはこの商品が鹿児島初の干しそばとなる。
    まず、茹で上がりの黒さに驚いた。以前投稿した音威子府の日本一黒い蕎麦ほどではないが、いままでの中で最も黒い干しそばだと思う。その見た目に反して麺は滑らかで食べやすい。美味しくてコスパが高い商品。


  • 十割そば本舗 国産の十割そば

    特徴】北海道産100%国産の十割そば
    【購入価格(税込)】540円(200g入)
    【原材料】そば粉(北海道産)
    【茹で時間】5分ゆで+蒸らし1分
    【管理人のコメント】このところ変わり種が続いたので、久しぶりに十割が食べたくなった。製造元の山本かじのは、40年以上十割を製造販売をしてこられたパイオニア企業。
    2年ほど前に投稿した同社の「元祖十割そば」は太めの平打ち麺で、野趣に富んだ風味が特徴だった。いまは多くのスーパーで定番販売されている。
    その山本かじのが「ついに完成!」と言わしめたのがこの商品。北海道産の上質なそば粉のみを使い、細めに仕上げた麺は、従来の十割とは全く違う。のど越し良く食べやすいが、それでいて噛み応えがあり、香りも味もしっかりしている。勿論、濃厚な蕎麦湯も美味しくいただいた。
    お値段は少し高めだがその価値は十分。「十割そばは苦手」という人にも是非試していただきたい。


  • 匠 超細サラそば

    【加工・販売者】 有限会社双葉マルヤス製麺所(福井県福井市)
    【購入価格(税込)】 378円(150g)
    【原材料】 小麦粉、そば粉、食塩
    【茹で時間】 2~3分
    【管理人のコメント】 今までに食べた干しそばの中で最も細い麺。さらに断面が丸い干しそばも初めてだ。スパゲッティのようにダイスから押し出して製麺したのだろうか。いずれにしても、そば粉を極限まで細かく挽き込まないと、こんなに細い干しそばは作れないだろう。
    パッケージの野菜の絵と商品名から推察すると、サラダスパゲティのような食べ方をすすめているのかもしれないが、メーカーはホームページに掲載しておらず、いろいろ検索しても全く情報が得られず謎多き商品。購入した道の駅「恐竜かつやま(福井県)」で聞くべきだった。
    口に入れた瞬間は柔めのそうめんのようで、蕎麦を食べている感覚からは遠いが、噛むと殻のつぶつぶ感とそばの風味が感じられる。
    ざるで食べたが、細すぎてクシャクシャっと団子のようになってしまう。たっぷりの冷たいつゆに泳がせて食べる方が、この麺には合っていると思う。今のところ唯一無二のユニークな商品だ。

    面が丸い干しそばは珍しい

  • 姫路駅名物 まねきのえきそば

    【販売者】 まねき食品株式会社(兵庫県姫路市)
    【特徴】 中華麺に和風だし。昭和24年から続く姫路の名物。
    【購入価格(税込)】 1,080円(85g×3束、スープ、天ぷら付)
    【原材料(めん)】 小麦粉、食塩、かんすい
    【茹で時間】 4分
    【管理人のコメント】 前回投稿した「本耶馬渓 蕎麦ラーメン」は、ラーメンと言いながら、そば粉が30%以上入った立派な干しそばだった。対照的に、こちらは「えきそば」と言いながら、そば粉がまったく入っていない中華麺だ。したがって干しそばではなく「またルール違反!」と叱られそうだが、とても興味深い商品なのでお許しいただきたい。
    まねき食品は明治22年に姫路駅構内で弁当、茶の販売から創業。経木の折箱に入れた「幕ノ内弁当」を日本で最初に販売した駅弁界のレジェンド企業だ。
    同社が昭和24年に姫路駅のホームで「中華麺に和風だし」というミスマッチなメニューを出すとたちまち好評を得て姫路の名物となった。本商品はその「えきそば」をお土産にした商品。
    麺は柔めでもちもち。かんすいの香りがいい。粉スープはお湯で溶くだけでなく、必ず十分に沸騰させよとの説明。お店の味を出すために大切とのこだわり。塩分が強めだが天ぷらが溶け出して美味しかったので、全部飲んでしまった。


    1949年(昭和24年)誕生の「えきそば」 終戦後、何もない混乱期に統制品であった小麦粉の替わりにこんにゃく粉とそば粉をまぜたそばを販売、その後試行錯誤の結果現在のかんすい入りの、中華麺に和風だしというミスマッチの商品が誕生しました。昭和24年10月19日に「えきそば」と名付けられ、立ち売りの販売方法をへてホーム上の売店へと発展してきました。
    現在は、メニューも増え忙しいビジネスマン・学生・昔からの「えきそば」ファンに親しまれております。
    (まねき食品株式会社ホームページより)


  • 本耶馬渓 蕎麦ラーメン

    【販売者】 有限会社はばたき(大分県中津市)
    【製造所】 株式会社蕎麦麺工房髙尾(福岡県久留米市)
    【特徴】 豊かな自然に恵まれた本耶馬渓で育まれた良質のそば粉を使用。
    【購入価格(税別)】 460円 (80g×2束、スープ付き)
    【原材料】 小麦粉、そば粉(中津市産)、小麦たん白、食塩、加工でんぷん、かんすい
    【茹で時間】 3~4分
    【管理人のコメント】 「洞門そば」「洞門茶そば」に続くシリーズ第3弾。今回はかなりの変わり種だ。スープはゆず胡椒がピリッと効いたあっさり豚骨味。麺には中津市産のそば粉が31%入っているので食品表示法上も立派なそばだ。
    調べた限り中津市周辺で、そばをラーメンスープで食べる習慣は無く、道の駅「耶馬トピア」のアイデア&オリジナル商品のようだ。
    二日酔いの妻に葱だけ入れて出してあげたら「すっきりした~!」と喜ばれた。


  • 九州山蕎麦「椎葉」

    【販売者】 よこい処しいばや(宮崎県東臼杵郡)
    【製造者】 有限会社本田商店(島根県雲南市)
    【特徴】 世界農業遺産 高千穂郷 椎葉山地域でとれたそば粉を使用し添加物などは使用せずに製造。
    【購入価格(税別)】 1200円(100g×4袋、蕎麦汁付、送料込み)
    【原材料】 そば粉、小麦粉、食塩
    【茹で時間】3分
    【管理人のコメント】 宮崎県の干しそばをやっと見つけた!と喜んで取り寄せたら半生そばだった。本来はルール違反だが、とても美味しくてお得な商品なのでご紹介したい。
    2015年に世界農業遺産に認定された高千穂郷 椎葉山地域では、焼き畑農法での伝統的なそば作りが今もなお継承されている。その希少なそば粉を使用した5割そば。色が濃く田舎風平打ち麺。見た目は太いが意外と軽い食感でのど越しがいい。打ちたてのような新鮮な風味に感動。付属のあごだしつゆも大変美味しかった。
    九州山蕎麦はこの「椎葉」を基本として、米粉を使用した「高千穂」、柚子を使用した「日之影」、釜炒り茶そばの「五ケ瀬」、椎茸で仕立てた「諸塚」の5種類からなる。勿論全食必至!

    <世界農業遺産とは>
    世界農業遺産は、世界的に重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域(農林水産業システム)を、国際連合食糧農業機関(FAO)が認定する制度。世界で22ヶ国62地域、日本では11地域が認定されている。(令和2年6月現在)
    高千穂郷・椎葉山地域の認定概要は、険しく平地が少ない山間地において、針葉樹と広葉樹で構成されるモザイク林等による森林保全管理、伝統的な焼畑農業、急斜面に築かれた500km超の水路網を有する棚田の米作りなどの複合的農林業システムと神楽など特色ある伝統文化を継承していることだ。


  • 信州 寒天そば

    【販売者】 北原産業株式会社(長野県茅野)
    【製造者】 岡谷製麺有限会社(長野県岡谷市)
    【特徴】 信州・長野の名産、蕎麦と寒天のコラボレーション。蕎麦粉に寒天を練り込むことで、蕎麦本来のおいしさにコシを加えた。
    【購入価格(税別)】 300円(200g入、1,500円/kg)
    【原材料】 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩、寒天、小麦たんぱく
    【茹で時間】5~6分
    【管理人のコメント】 寒天屋さんが作った干しそば。海藻は、ねばみ(モチモチ)やつるみを高めて食感を良くしてくれるが、度が過ぎると蕎麦らしさを損ねてしまう。その点においてこの寒天そばは絶妙なさじ加減で蕎麦らしさを損ねていない。海藻臭さも一切なく蕎麦の風味を楽しめる。
    また、時間が経っても麺が伸びにくいので、大皿に山盛りにして皆で突っつき合うのもよさそうだ。

    <余談ですが>
    長野は寒天の出荷額日本一!。1948年(昭和23年)創立の北原産業株式会社がある茅野(ちの)市は寒天の名産地として広く知られている。海藻を原料とする寒天が海のない茅野でつくられる理由には、この地域特有の気候が関係している。寒天の製造工程には、寒暖の差が欠かせない。冬の冷え込みが厳しく、雨が少なく、湿度が低い…そんな気候に加えて、きれいな水と空気に恵まれた茅野市は、天然寒天の製造場所として、最適な土地なのだ。
    寒天は様々な食品に応用されている。小学生のとき(1970年前後)に給食に出されたプリンやゼリーは伊那食品工業株式会社(長野県伊那市)の寒天食品だった。
    新潟でそばにフノリを加えたように、長野で寒天が加えられたのは必然なのだ。


  • 西わらび入り蕎麦

    【販売者】 株式会社西和賀産業公社(岩手県和賀郡)
    【製造者】 株式会社小山製麺(岩手県奥州市)
    【特徴】 西和賀特産の粘りが強い西わらび使用。そばも小麦粉も岩手産。
    【購入価格(税別)】 530円(180g入、つゆ付き)
    【原材料】 小麦粉(岩手県産)、そば粉(岩手県産)、わらび、食塩、環状オリゴ糖
    【茹で時間】7分
    【管理人のコメント】 岩手県中西部に位置する西和賀町は、昼夜の寒暖の差が大きく風味豊かなそばが採れる。ちょうど今(3月)は「寒ざらしそば」が美味しくいただける時期だ。この地域の寒ざらしそばは、秋に収穫した玄そば(殻付きのそばの実)を、冬の厳寒期(1月初旬の大寒の頃)流水に10日間ほど漬けておき、これを引き上げ山からの寒風に20日ほど晒した後、乾燥するという手間のかかったそば。そばは冷水に漬けて寒風に晒すと余分ばアクや渋みが抜け、甘みと風味が増し舌触りが良くなる。この「寒ざらし」の製法は、江戸時代、徳川家にそばを献上するために考えられた手法と言われている。
    奥羽山脈の麓に位置する西和賀町。冬は2メートルを超すほどの雪が積もる町。春になると、雪がとけミネラルを豊富に含んだ雪解け水となり里山をうるおし、あたたかい日差しで、蒸し風呂状態になった野山で育つわらびはアクが少なく、やわらかくて粘りのあるおいしい「西わらび」になるという。
    茹で汁にわらびの成分が溶け出してとろっとしてくる。水洗いの段階で手触りから食感が想像できる。わらび効果でツルツル、モチモチだ。わらび自体の香りはあまり感じられなかった。鶏南部かしわからダシをとったという特製つゆは油分を含み、コクと甘みが強い。冷たくしていただいたが、あとで温かくしたほうが合うと思った。

    <余談ですが>
     父が元気だったころ、よく山菜採りにつきあわされた。ゼンマイやフキ、そしてワラビもよく採れたものだ。採ってきたわらびは、その日のうちに藁灰(わらばい)をまぶして茹でたあと、半日くらい水にさらして「あく抜き」をする。藁灰が無い場合は重曹でもいいらしい。食べ方はお浸しか天ぷらだった。自然の恵みはとてもありがたく、とても美味しい。


  • 利尻昆布そば

    【販売者】株式会社佐藤商店RF(北海道利尻郡)
    【特徴】 自然乾燥なので腰の強い乾麺。利尻富士町「昆布屋 みなみ」の厳選昆布使用。
    安心安全な北海道産小麦に北海道産玄そばを1本挽き・粗挽きしたそば粉で風味倍増。
    【購入価格(税別)】 450円(160g入、3,875円/kg)
    【原材料】 小麦粉(北海道産)、そば粉(北海道産)、小麦蛋白、昆布粉末(利尻産)食塩
    【茹で時間】7分
    【管理人のコメント】 高級昆布の産地・北海道利尻からユニークな干しそば。いきなり余談だが、「利尻昆布」とは品種名なので、利尻以外の地域でも利尻昆布は採れている。利尻昆布そばは、昆布だけでなく原材料はオール北海道産だ。
    海藻入りの干しそばは意外と珍しくない。ふのり、もずく、めかぶ、あかもく入りなどがあげられる。食べる前は海藻の強い風味を期待したが、ほんのりと香る程度だった。つるつるもちもちとした食感は恐らく昆布の効果。冷麺のように調理するのもアリだと思う。

    佐藤商店 二代目店主の直筆コメントが添えられていて、温かい気持ちになる。

  • 黒部の結(むすび)

    【販売者】有限会社はなと(富山県黒部市)
    【製造所】沼田製粉株式会社(富山県南栃市)
    【特徴】 名水の里・黒部の地に育まれたそばを、乾麺にできる限界まで配合。そのため、乾麺とは思えぬ香り高いお蕎麦に仕上げた。
    【購入価格(税別)】 310円(160g入、1,938円/kg)
    【原材料】 小麦粉、そば粉(黒部産)、食塩、山芋粉
    【茹で時間】5~6分
    【管理人のコメント】 富山の干しそばがなかなか見つからなかったが、やっとみつけた。しかも黒部産のそばと言うからうれしい。富山と言えば氷見うどんがあまりに有名で、そばの印象は薄い。あまり知られてないようだが山の方に行くと、そば通をうならせる多くの名店があり、その多くが黒部産のそば粉を使用しているらしい。
    白くて少し太めの平打ち麺。滑らかな舌触りで適度な噛み応え。田舎そばと思いきや上品なそばだった。
    販売者の有限会社はなとは、富山県内でとんかつ・麺類・軽食等の飲食店を展開する会社。はなと本店では黒部そばが食べられる。


  • きそば KISOBA

    【製造者】 丸喜製麺所(山形県東田川郡)
    【特徴】 海・山・川、海の多彩な自然に恵まれた山形の庄内地方で厳選された国産のそば粉だけを使い製造。本品は昔ながらの手造りの良さを継承し、風味を損なわない低温自然乾燥で仕上げた。
    【購入価格(税別)】 500円(200g入、2,500円/kg)
    【原材料】 小麦粉・そば粉(国内産)・食塩
    【茹で時間】5分
    【管理人のコメント】 丸喜製麺所は麦切り(山形県庄内地方に伝わる細打ちうどん)を始めとする小麦製品を主に製造しているためか、この干しそばも小麦感が強い。決して「蕎麦らしくない」とか「物足りない」ということではない。食感・風味共にバランスが良く、誰もが美味しくいただける麺に仕上がっている。
    山形は何社かの製品を食べてきたが、気候が適しているためか全体的にレベルが高い。麺の品質だけでなく、商品パッケージやホームページのデザインなども、こだわりや新しさが感じられる。さらに商品のバリエーションも豊富で楽しい。


  • みのお瀧安寺名物 行者そば

    【製造者】 株式会社川本食品(奈良県大和郡山市)
    【販売者】 株式会社花畑商店(大阪府箕面市)
    【特徴】 箕面大滝の水を活用して水車による製粉業を営んで以来100年余りの伝統を生かして、心をこめて究極の抹茶入りそばを目指している。
    【購入価格(税別)】 600円、汁付(240g入、2,500円/kg)
    【原材料】 そば粉・小麦粉・抹茶粉・食塩
    【茹で時間】4分
    【管理人のコメント】 大阪の干しそばを見つけるのは容易ではなかった。大手ネットショップでは見つからず、大阪製麺組合名簿からシラミ潰しに調べたが、どこも飲食店向けの生麺玉の製造・卸ばかり、1件も干しそばを製造していない。BtoBを大切にする大阪が故であろうか・・・。
    そうして、やっと見つけたのがこの「行者そば」。茶そばのほとんどは蕎麦の含有が3割未満であるが、行者そばは更科粉がたっぷり入っているらしい。適度にもちもちした食感と粉の甘みを感じながら、上質な抹茶の風味が爽やかな後味に導いてくれる。緑茶のようなそば湯も美味しくいただいた。

    行者そばの由来
    ​箕面山は古来より箕面滝を中心とした修行地だった。瀧安寺は弁財天の導きを受けた役行者が箕面滝で修業して、西暦658年に祭祀したのが始まりとされている。
    言い伝えによると瀧安寺周辺で修行する行者たちは、そば粉を携えて山中での厳しい修行に耐えたと言われている。そばは五穀に属さないことから「五穀断ち」となり、火を通さずに山の清水に溶いただけで食すること木食ができることから、行者の携帯食になっていた。これが行者そばのルーツと言われている。
    もっと詳しく知りたい人は、本ページ下の方をご覧ください。

    おまけのポストカード。行者が修行した箕面滝の写真も見られた。


    「行者そば」の由来
    箕面山瀧安寺所蔵箕面寺秘密縁起より

    瀧安寺の開祖は、役優婆塞(役小角 舒明天皇六年(六三四)~大宝元年(七0一))です。役小角は大和国茅原の人ですが、白雉元年箕面滝本において艱難辛苦の修行中不動尊像の彫刻を発願し、これを祀るため一堂を建立したことに始まります。その修行の中、夢枕に顕われた徳前大王の導きによって、竜樹菩薩の浄土に到り、さらに当山の本尊(箕面権現)弁財天即聖如意輪観音菩薩と出会い、手ずから竜樹菩薩・弁財天女尊像を造立し、それ以来、箕面寺と号してお祀りしてきましたが、後に後醍醐天皇より「瀧安寺」の寺号を下賜され、 今日に至っています。
    開祖役優婆塞(役小角)は、苦行をかさねました。持統天皇九年(六九五) 六十二歳の時、讒言によって伊豆国大島に配流されるなど多くの苦難を受けながらも全国津々浦々で衆生済度に生涯をささげ、大宝元年(七0一) 箕面山戊亥角(天上岳山頂)より大唐国へ飛昇しましたが、その没後も「役行者」と呼ばれ、山岳信仰の祖師として、その名は全国に知られています。
    これらの衆生済度の功績により、後年光格天皇より大菩薩号が諡名され、今なお神変大菩薩として幅広く厚い国民信仰を受けつづけています。
    瀧安寺所蔵の箕面寺秘密縁起によれば、役優婆塞行者が難修行し悟りを得るまでの修行の毎日の生活は、すさまじいものだったと記されています。

    『積却累徳、剥藤嫉為衣、以松葉為食(中略)・・・惜暇不切爪不剃髪・・・(以下略)』

    (却を積み徳を累ね、藤皮をはいで衣となし、松葉をもって食となし・・・暇を惜しみ爪を切らず髪を剃らず・・・)とあります。

    ご参詣の縁を機会に、役行者のこれらの苦行を偲び、国民の平和と衆生済度に粉骨砕身した修行の威徳にふれ神変大菩薩の遺された無双の霊験をもって、「招福」と「除災」にあやかっていただけるよう「行者そば」を布施 (広く施す)しています。
    『松葉』を「抹茶そば」になぞらえ、役行者の心を偲び、神変大菩薩の功徳にあやかっていただければと願っています。
    商品添付のしおりより


  • 仙波やまいもそば

    【製造者】 有限会社仙波そば 八下田商店(栃木県佐野市)
    【特徴】 厳選した玄蕎麦を自家製粉し、多年の経験を基礎に独特の製法で香り深く腰の強い田舎風の味が楽しめる。
    【購入価格(税別)】 詰め合わせのため不明(170g入)
    【原材料】 そば粉・小麦粉・やまいも・食塩
    【茹で時間】3分~5分
    【管理人のコメント】 「仙波そば」は佐野市のブランド認定商品。葛生(現 佐野市)の山間部、仙波峡は昔から良質なそばの産地。昔から親しまれてきた山里の素朴な幸を味わって頂きたいと、厳選した玄蕎麦を自家製粉・自家製麺で造り上げている。
    「田舎造り」「細切り」「さいそくそば」「やまいもそば」4種類の仙波そばが入った詰め合わせから、今回は最後の「やまいもそば」をいただいた。
    このシリーズは乾麺の表面の凹凸が荒々しい。作り方が粗いからだと思われがちだが、はたしてそうだろうか。
    スパゲティは小さな穴がたくさん空いた「ダイス」という金属板から生地を押し出して麺を作る。伝統的なブロンズ製のダイスで押し出した麺は、表面が凹凸でソースの絡みがよい。対して近代的なテフロン製のダイスはツルツルした仕上がりとなりソースが絡みにくいが、製造効率がよく原価が抑えられる。パスタの世界で高級品はどちらかというと、答えは前者の凸凹麺である。仙波そばも伝統的な製法による特徴なのだと私は思う。
    仙波そばは、どれもそば粉の含有量が多い田舎風の本格派だった。中ではこのやまいもそばは、柔らかな風味と滑らかなのど越しが楽しめた。


  • 挽きぐるみ蕎麦

    【販売者】 株式会社スワロー食品(神奈川県藤沢市)
    【製造者】 株式会社つばめ食品(三重県桑名市)
    【特徴】 そばの実の甘皮も一緒に挽き込んだ「挽きぐるみ粉」を使用。
    【購入価格(税別)】 198円(400g入、495円/kg)
    【原材料】 小麦粉・そば粉(20%)・食塩
    【茹で時間】4~5分
    【管理人のコメント】 かわいらしいパッケージに目を引かれて、製造者を見たら三重県だったので買い物かごに入れた。東京で三重県製造の干しそばは滅多に見かけない。神奈川県の春巻き専業メーカーが、どういう経緯で蕎麦との縁が薄い三重県に干しそばの製造を依頼することになったのか?・・・。「大きなお世話だ。」と言われるに違いない。
    そば粉の割合が2割なので、やはり素麺のような食感になる。こういう蕎麦が好きな人は少なくないだろう。抜群のコスパで全く文句なし!


  • 仙波さいそくそば

    【製造者】 有限会社仙波そば 八下田商店(栃木県佐野市)
    【特徴】 このそばを贈ったひとから「また欲しい」と言われることから「さいそくそば」と名付けた。
    【購入価格(税別)】 詰め合わせのため不明(170g入)
    【原材料】 そば粉・小麦粉・食塩
    【茹で時間】4分~6分
    【管理人のコメント】 「仙波そば」は佐野市のブランド認定商品。葛生(現 佐野市)の山間部、仙波峡は昔から良質なそばの産地。昔から親しまれてきた山里の素朴な幸を味わって頂きたいと、厳選した玄蕎麦を自家製粉・自家製麺で造り上げている。
    「さいそくそば」「田舎造り」「やまいもそば」「細切り」4種類の仙波そばが入った詰め合わせから、今回は「さいそくそば」をいただいた。
    黒くて太目の麺。茹でていると、そば殻の香ばしさが漂う田舎そばだ。6分茹でても、かなり強い噛み応え。「そば食べてる!」って実感できる本格派。


  • 深大寺そば 梅月

    【販売者】 島田製粉株式会社(東京都三鷹市)
    【特徴】 得意表記無し
    【購入価格(税別)】 500円(300g入、1,667円/kg)
    【原材料】 小麦粉・そば粉・食塩
    【茹で時間】3分
    【管理人のコメント】 昨年の11月、深大寺の新そば祭りで、旅の思い出にと和菓子屋・梅月さんで購入したもの。販売者の島田製粉は深大寺周辺の蕎麦屋さんにそば粉を卸す会社で、「深大寺そば」の名前の干しそばは、ほとんど同社が製造。この干しそばは梅月さんが、お土産用にあつらえたものだろう。
    更科系の細麺。上品でコシがあり、のど越しが良く「江戸のそば」らしさが出ている。そば湯も美味しくいただいた。

    梅月(ばいげつ)の創業は1961(昭和36)年。自家製の羊羹、そば饅頭、大判焼きなどが好評。現在の女将は3代目と聞く。東京都調布市深大寺元町5-12-13(深大寺バス停下車すぐ)